第49回・2026年
49D027|第49回 救急救命士国家試験 過去問
32歳の男性。崩れ落ちた廃材の下敷きになっているところを発見され救急要請された。 救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数28/分。脈拍104/分、整。血圧110/80mmHg。SpO2値96%。両下肢の感覚がないと訴えている。1時間前に受傷したことを聴取した。現場到着時の状況を写真に示す。救助隊による救出までさらに約30分かかる。 この傷病者の救出直後に致死的な病態を生じえるのはどれか。1つ選べ。

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正解2
正答
2.横紋筋融解
この問題のポイント
長時間押しつぶされた筋肉が壊れる横紋筋融解が起きているので、答えは2です。救出して圧迫が外れた直後に、壊れた筋肉から出たカリウムが全身に回り、心停止を起こす危険があります。
解説
写真のように廃材の下敷きになり、1時間以上下肢が圧迫されています。
救出までさらに30分かかるので、圧迫は長時間になります。
長く圧迫された筋細胞は壊死します(横紋筋融解)。
圧迫が解除されると、細胞の中身が一気に血液に流れ込みます。
高カリウム血症による心停止、ミオグロビンによる腎障害、血漿の漏出によるショックが起こります。
これをクラッシュ症候群といいます。
救出前から静脈路確保と輸液を行い、除細動パッドを装着して備えます。
神経損傷や下腿骨骨折は致死的ではなく、低酸素血症の所見はなく、うっ血性心不全は経過に合いません。
選択肢の確認
1.神経損傷:感覚障害の原因ですが、致死的ではありません。
2.横紋筋融解:クラッシュ症候群の本態で、致死的な高カリウム血症を来します。正答です。
3.下腿骨骨折:致死的な病態ではありません。
4.低酸素血症:SpO2 96%で否定的です。
5.うっ血性心不全:本例の経過に合いません。
覚えるポイント
「長時間の圧迫→救出直後の高カリウム血症・ミオグロビン尿=クラッシュ症候群→救出前の輸液とパッド装着」。
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