46D038|第46回 救急救命士国家試験 過去問
76歳の女性。ビルの火災で受傷し家族が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS1。呼吸数24/分、整。脈拍120/分、整。血圧86/66mmHg。体温37.9℃。SpO2値94%。着衣は燃えており熱傷面積は顔面を含む約30%で喘鳴を認める。 この傷病者の対応として適切なのはどれか。1つ選べ。
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正解: 4
正答
4.輸液の指示要請を行う。
この問題のポイント
顔面を含む30%の広範囲熱傷に喘鳴(気道熱傷)を伴い、頻脈と血圧低下がある重症熱傷では、熱傷性ショックに対して静脈路確保と輸液の指示要請を行い、高濃度酸素を投与しながら熱傷センターなどへ搬送します。
解説
広範囲熱傷では血管透過性の亢進により大量の血漿が失われ、受傷後数時間で循環血液量減少性ショックに陥ります。本例はすでに脈拍120/分、血圧86/66mmHgとショック傾向があり、心肺機能停止前の静脈路確保・輸液の適応です。水疱は感染防御のため除去せず、広範囲熱傷では低体温を防ぐため車内温度は下げず、創部の長時間冷却も行いません。気道熱傷と一酸化炭素中毒の可能性があるため高濃度酸素投与は必須です。
選択肢の確認
1.水疱を除去する:感染防御の役割があるため除去しません。
2.車内温度を下げる:広範囲熱傷では低体温になりやすく保温が必要です。
3.熱傷創部を冷却する:30%の広範囲熱傷では低体温を招くため冷却しません。
4.輸液の指示要請を行う:熱傷性ショックへの適切な対応です。正答です。
5.酸素投与は不要である:気道熱傷とCO中毒の可能性があり高濃度酸素が必要です。
覚えるポイント
「広範囲熱傷=冷却より保温、水疱は残す、輸液の指示要請、気道熱傷なら高濃度酸素と早期搬送」。