47D006|第47回 救急救命士国家試験 過去問
50歳の男性。亜硝酸塩を含む肥料を生産する工場で作業中、呼吸困難が出現したため、同僚が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数32/分。脈拍112/分、整。SpO2値92%。口唇や爪先にチアノーゼを認める。工場の産業医からメトヘモグロビン血症の可能性があるといわれた。 正しいのはどれか。1つ選べ。
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正解: 4
正答
4.SpO2値は酸素飽和度を反映しない。
この問題のポイント
メトヘモグロビン血症では、酸素を運べないメトヘモグロビンが増えてチアノーゼを呈しますが、パルスオキシメータはメトヘモグロビンを正しく評価できず、SpO2は実際の酸素飽和度を反映しません(85%前後に固定される傾向があります)。
解説
亜硝酸塩などの酸化物質に曝露するとヘモグロビンの鉄が酸化されてメトヘモグロビンとなり、酸素運搬能が低下してチアノーゼと呼吸困難が生じます。パルスオキシメータは2波長の吸光度で計算するため、メトヘモグロビンが多いとSpO2は85%付近を示し実態を反映しません。治療はメチレンブルー投与と高濃度酸素であり、酸素投与は必要です。肺の傷害ではなく血液の異常であり、同じ環境の他の作業員も曝露している可能性があるため確認が必要です。中毒治療が可能な三次救急医療機関への搬送を検討します。
選択肢の確認
1.酸素投与は必要ない:高濃度酸素投与が必要です。
2.肺の傷害が起きている:血液(ヘモグロビン)の異常であり肺の傷害ではありません。
3.他の作業員に影響はない:同じ曝露を受けている可能性があります。
4.SpO2値は酸素飽和度を反映しない:正しい記述です。正答です。
5.直ちに二次救急医療機関へ搬送する:中毒治療のできる三次救急医療機関などを選定します。
覚えるポイント
「メトヘモグロビン血症=亜硝酸塩など酸化物質、チアノーゼ、SpO2は当てにならない、治療はメチレンブルー」。