第47回・2024年

47D015|第47回 救急救命士国家試験 過去問

84歳の女性。呼吸困難を訴え救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS2。呼吸数32/分、努力様。脈拍112/分、整。血圧198/116mmHg。体温36.1℃。冷汗を認める。頸静脈は怒張しており、両肺野で断続性ラ音を聴取する。 この病態に認められるのはどれか。1つ選べ。

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正解3

正答

3.交感神経の緊張

この問題のポイント

急性心不全では体が交感神経を強く働かせるので答えは3です。頻脈、高い血圧、冷汗はその表れです。

解説

頸静脈怒張と両肺の断続性ラ音(水泡音)は、左心不全による肺うっ血・肺水腫の所見です。
心臓が血液を送り出せなくなると、低酸素と不安から交感神経(体を緊張させる神経)が強く働きます。
その結果、頻脈と末梢血管の収縮が起こり、血圧が198/116mmHgまで上がります。
これはクリニカルシナリオ1と呼ばれる高血圧性の急性心不全です。
血管が縮むので後負荷(心臓が押し出すときの抵抗)は増え、肺静脈圧の上昇で前負荷も増えています。
循環血液量は減っておらずうっ血状態で、全末梢血管抵抗は上がっています。
治療は起坐位、酸素、医療機関での硝酸薬投与などです。

選択肢の確認

1.前負荷の低下:肺うっ血があり、前負荷は上昇しています。
2.後負荷の低下:血管収縮で後負荷は上昇しています。
3.交感神経の緊張:頻脈・高血圧・冷汗として現れています。正答です。
4.循環血液量の減少:うっ血状態で、減少していません。
5.全末梢血管抵抗の低下:上昇しています。

覚えるポイント

「急性心不全=交感神経緊張(頻脈・高血圧・冷汗)+肺うっ血(起坐呼吸・水泡音・頸静脈怒張)」。

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