47D033|第47回 救急救命士国家試験 過去問
75歳の男性。歩行中に乗用車に跳ね飛ばされて受傷し、通行人が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS100。呼吸数12/分。脈拍44/分。血圧208/128mmHg。SpO2値94%。瞳孔は右5.0mm、左3.0mmであり、右対光反射が鈍い。右鼻出血を認める。嘔吐を反復している。四肢の動きは確認できる。頭頂部の創部写真を示す。 搬送中に実施するべき処置で適切なのはどれか。2つ選べ。

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正解: 2・3
正答
2.上半身の挙上、3.頭皮の圧迫止血
この問題のポイント
瞳孔不同と対光反射の減弱、徐脈と血圧上昇(クッシング現象)、嘔吐を伴う頭部外傷は頭蓋内圧亢進と脳ヘルニアを示します。搬送中は上半身を挙上して頭蓋内圧を下げ、頭皮の出血は圧迫止血します。
解説
本例は乗用車にはねられた高齢者で、意識JCS100、右瞳孔散大と対光反射鈍化、脈拍44/分、血圧208/128mmHgと重度の頭蓋内圧亢進の所見があります。血圧が保たれている場合は、脊椎運動制限を保ったままバックボードごと上半身を15〜30度挙上して静脈還流を促し、頭蓋内圧を下げます。頭頂部の創からの出血は圧迫止血します。血糖測定は意識障害の鑑別で行いますが搬送中に最優先ではなく、静脈路確保は本例のショックのない頭部外傷では適応になりません。経口エアウエイは嘔吐を反復している傷病者では誤嚥を助長します。
選択肢の確認
1.血糖値の測定:外傷による頭蓋内病変が明らかで優先度は低いです。
2.上半身の挙上:頭蓋内圧亢進に対する適切な体位です。正答です。
3.頭皮の圧迫止血:頭部の外出血に対する基本的処置です。正答です。
4.静脈路確保の指示要請:ショックがなく適応ではありません。
5.経口エアウエイの挿入:嘔吐を反復しており誤嚥の危険があります。
覚えるポイント
「頭蓋内圧亢進(クッシング現象・瞳孔不同)=上半身挙上・適正換気・低血圧の回避・速やかな搬送」。