47D040|第47回 救急救命士国家試験 過去問
30歳の男性。水深15mでの作業中、トラブルのため急に水面に浮上したところ、膝の痛みを感じたため救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数24/分。脈拍80/分、整。血圧122/80mmHg。体温35.0℃。SpO2値98%。両膝関節部に拍動性の疼痛を認める。 この傷病者に対する、判断および対応として正しいのはどれか。1つ選べ。
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正解: 4
正答
4.高気圧酸素療法の適応である。
この問題のポイント
潜水後の急浮上による関節の痛み(ベンズ)は減圧症です。組織中に溶けていた窒素が気泡となって症状を起こし、治療は高気圧酸素療法(再圧治療)です。
解説
減圧症は高圧下で血液や組織に溶け込んだ窒素が、急な減圧で気泡化して起こります。関節痛や皮膚症状のみのものをⅠ型、神経症状や呼吸循環症状を伴うものをⅡ型と分類し、本例は膝関節の痛みだけなのでⅠ型です。治療は高気圧酸素療法で、気泡を再び溶解させます。航空機での搬送は気圧が下がって気泡が膨張し悪化させるため避け、頭部を低くする体位も現在は推奨されません。気泡を形成するのは二酸化炭素ではなく窒素です。
選択肢の確認
1.Ⅱ型減圧症である:関節痛のみでⅠ型です。
2.航空機搬送を優先する:気圧低下で悪化するため避けます。
3.頭部を低くして搬送する:推奨されず、仰臥位で搬送します。
4.高気圧酸素療法の適応である:減圧症の根本治療です。正答です。
5.組織中の二酸化炭素が気泡となっている:窒素の気泡です。
覚えるポイント
「減圧症=窒素の気泡、Ⅰ型(関節痛・皮膚)・Ⅱ型(神経・呼吸循環)、高濃度酸素と高気圧酸素療法、航空搬送は避ける」。