48C001|第48回 救急救命士国家試験 過去問
92歳の男性。介護施設入所中。数日前から衰弱が進行し、本人と家族との希望で施設で看取る予定であった。本日朝、突然痙攣を起こしたため、あわてた職員が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:心肺停止状態で、職員により一次救命処置が行われている。心肺蘇生を続けたが、心電図では心静止が続いている。DNARの事前指示書がみつかったため、かかりつけ医に連絡したところ、「すぐに向かう」と回答を得たため、現場で待機した。 この救急隊が現場で待機したことは「生命倫理に関する原則」のどれに該当するか。1つ選べ。
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正解: 1
正答
1.自律の尊重
この問題のポイント
本人と家族が施設での看取りを希望し、DNAR(心肺蘇生を行わない)の事前指示書がある傷病者に対し、その意思を尊重してかかりつけ医の到着を待った救急隊の行動は、生命倫理の「自律の尊重」の原則に基づくものです。
解説
自律の尊重は、本人の価値観や意思決定を尊重する原則です。DNARの事前指示書があり、本人・家族・かかりつけ医の間で看取りの方針が共有されている場合、救急隊は地域のプロトコールに従いかかりつけ医に連絡し、その指示のもとで対応します。善行は本人の利益のために行動すること、無危害は害を加えないこと、公正・正義は資源の公平な配分に関する原則で、本例の行動の根拠として最も適切なのは自律の尊重です。
選択肢の確認
1.自律の尊重:本人の事前の意思を尊重した行動です。正答です。
2.善行の原則:本人の利益のための行為ですが、本例の根拠は意思の尊重です。
3.公正の原則:資源配分の原則です。
4.正義の原則:公正と同義です。
5.無危害の原則:害を与えない原則です。
覚えるポイント
「DNARの事前指示・本人の意思を尊重=自律の尊重」「救命処置の実施=善行」。