48D025|第48回 救急救命士国家試験 過去問
30歳の男性。いつもと様子が異なるため家族が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS2呼吸数24/分。脈拍90/分。血圧130/70mmHg。体温38.1℃。SpO2値99%。名前、生年月日はいえるが、不穏状態で幻覚妄想がある。 頭痛とめまいとを訴え、左上肢の脱力を認める。既往は特にないという。 この傷病者で最も考えられる疾患はどれか。1つ選べ。
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正解: 1
正答
1.脳炎
この問題のポイント
若年者の発熱に、意識障害・不穏・幻覚妄想などの精神症状、頭痛、片側上肢の脱力といった神経症状が加わる場合は、脳炎(単純ヘルペス脳炎など)を疑います。
解説
脳炎は脳実質の炎症で、発熱、頭痛に続いて意識障害、精神症状(幻覚・妄想・異常行動)、痙攣、局所神経症状(麻痺)が出現します。既往のない30歳の急性の発熱と精神症状・麻痺の組み合わせは脳炎に典型的です。脳梗塞や脳出血は発熱を伴わず、脳挫傷は外傷の既往が必要で、統合失調症は発熱や麻痺などの身体所見を伴いません。脳炎は早期の抗ウイルス薬投与が予後を左右するため、精神疾患と誤認せず医療機関へ搬送します。
選択肢の確認
1.脳炎:発熱+精神症状+神経症状に一致します。正答です。
2.脳梗塞:発熱や幻覚妄想は典型的ではありません。
3.脳挫傷:外傷の既往がありません。
4.脳出血:発熱や精神症状は典型的ではありません。
5.統合失調症:発熱や麻痺は説明できません。
覚えるポイント
「発熱+精神症状(幻覚・妄想)+意識障害・麻痺=脳炎(精神疾患と誤らない)」。