第49回・2026年

49C010|第49回 救急救命士国家試験 過去問

78歳の男性。玄関で倒れているところを家族が発見し救急要請した。救急隊到着時観察所見:意識JCS1。呼吸数12/分。脈拍44/分、整。血圧96/50mmHg。SpO2値92%。両側の縮瞳と著明な流涎とを認める。納屋に置いてあったペットボトルに入った液体を飲んだらしいとのことである。中毒原因物質として疑われるのはどれか。1つ選べ。

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正解3

正答

3.有機リン

この問題のポイント

縮瞳・よだれ(流涎)・徐脈は有機リン中毒の典型なので、答えは3です。農薬を置く納屋のペットボトルからの誤飲という状況も一致します。

解説

有機リンはコリンエステラーゼ(アセチルコリンを分解する酵素)を阻害します。
その結果アセチルコリンがたまり、縮瞳、流涎、発汗、気道分泌の増加が起こります。
さらに徐脈、下痢、筋のぴくつき(筋線維束性収縮)、意識障害も生じます。
灯油は誤嚥性肺炎、漂白剤は粘膜の腐食、エタノールは酩酊が主な症状です。
パラコートは後から肺線維症を起こすのが特徴で、縮瞳や流涎は起こしません。
救助者は皮膚や吐物からの二次被害に注意し、換気と防護を行います。

選択肢の確認

1.灯油:縮瞳や流涎は起こしません。
2.漂白剤:腐食による口や消化管の障害が主です。
3.有機リン:縮瞳・流涎・徐脈が一致します。正答です。
4.エタノール:酩酊が主で、縮瞳は典型的ではありません。
5.パラコート:初期は粘膜障害で、後に肺線維症を来します。

覚えるポイント

「縮瞳+流涎+徐脈+発汗=有機リン中毒(救助者の二次被害に注意)」。

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