49D024第49回 救急救命士国家試験 過去問

56歳の男性。突然の大量吐血を認めたため、家族が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS3。呼吸数32/分。脈拍124/分、整。血圧84/42mmHg。体温36.2℃。SpO2値96%。全身に冷や汗を認める。吐血が持続し下肢を挙上するも血圧は改善しない。アルコール性肝硬変の既往がある。 この傷病者への適切な対応はどれか。1つ選べ。

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正解: 5

正答

5.静脈路確保及び輸液の指示要請を行う。

この問題のポイント

アルコール性肝硬変のある傷病者の大量吐血で、頻脈、血圧84/42mmHg、冷汗があり下肢挙上でも血圧が改善しない場合は、食道静脈瘤破裂による出血性ショックです。心肺機能停止前の傷病者として静脈路確保と輸液の指示要請を行います。

解説

肝硬変の門脈圧亢進による食道静脈瘤の破裂は大量出血を来し、急速にショックに陥ります。増悪するショックに対して救急救命士は医師の具体的指示のもと乳酸リンゲル液による静脈路確保と輸液を行えます。意識JCS3で自発呼吸が保たれているため補助換気は不要で、経鼻エアウエイは肝硬変の凝固障害で鼻出血を助長し、口腔内の積極的な吸引は嘔吐反射を誘発して出血を増やすため最小限にとどめます。血糖測定は優先されません。

選択肢の確認

1.補助換気をする:自発呼吸が保たれており不要です。
2.血糖値を測定する:ショックへの対応が優先です。
3.経鼻エアウエイを挿入する:出血を助長するため不適切です。
4.口腔内を積極的に吸引する:嘔吐を誘発し出血を増やします。
5.静脈路確保及び輸液の指示要請を行う:出血性ショックへの適切な対応です。正答です。

覚えるポイント

「肝硬変+大量吐血+ショック=食道静脈瘤破裂→輸液の指示要請、側臥位で気道確保、早期搬送」。

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