112D5|第112回 医師国家試験 過去問
気胸でみられる所見はどれか。
解答・解説を見る
正解: e
正答
e
この問題のポイント
気胸は胸膜腔へ空気が入り、患側の肺が虚脱する病態です。患側に空気があるのに、肺へ入る換気は減るため、呼吸音が弱くなります。
解説
胸膜腔に空気がたまると、肺を胸壁側へ広げていた陰圧が保てなくなり、肺が縮みます。患側の換気量が減少し、聴診では呼吸音減弱、打診では鼓音を認めます。突然の胸痛や呼吸困難も代表的です。
緊張性気胸では胸腔内圧上昇により静脈還流が妨げられ、低血圧などの循環不全を来し得ます。ただし、ここでは気胸一般に特徴的な身体所見が問われており、他の呼吸障害や代謝異常の所見と区別します。
選択肢の確認
a 胸壁動揺
誤り。胸壁の一部が吸気時に陥凹する奇異性運動は、連続した肋骨の多発骨折によるフレイルチェストで問題になります。
b 下顎呼吸
誤り。下顎を動かすあえぎ様呼吸は重篤な呼吸・循環障害や終末期でみられますが、気胸の一般的な特徴ではありません。
c テタニー
誤り。テタニーは低カルシウム血症や過換気による呼吸性アルカローシスなどに伴う筋の過興奮です。
d 呼気の延長
誤り。呼気の延長は喘息やCOPDなどの気道閉塞で典型的です。気胸の本態は胸膜腔の空気と肺虚脱です。
e 患側の呼吸音減弱
正しい。患側の肺の換気が減少するため、呼吸音が減弱し、虚脱が大きければ聴取しにくくなります。
覚えるポイント
- 気胸:患側呼吸音減弱、打診で鼓音、突然の胸痛。
- 呼気延長は気道閉塞、胸壁動揺はフレイルチェストを考えます。
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