113F20|第113回 医師国家試験 過去問

基礎・検査・法医学基礎医学・遺伝医学解剖・発生

胎児・胎盤について最も早期に起こるのはどれか。

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正解: e

正答

e 腎臓の尿産生

この問題のポイント

胎児腎の尿産生は妊娠初期の終わり頃に始まり、胎盤の一般的な形態的完成や頭髪・肺胞の発達より早い。

解説

胎児の器官は形成と機能開始が並行して進み、成人と同等に成熟してから働き始めるわけではない。腎臓は妊娠10~12週頃には尿産生を開始し、妊娠中期以降は胎児尿が羊水の重要な供給源となる。腎機能が完全に成熟したという意味ではなく、老廃物の母体側への排泄は胎盤も担う。胎盤は妊娠早期から機能するが、一般に「完成」とされるのは妊娠16週頃である。頭髪の発達は中期、肺の終末嚢・肺胞構造の発達や精巣の鼠径部から陰嚢への下降はさらに後の段階となる。特に肺胞の形成・成熟は出生後も続く。週数の表現には最終月経から数える妊娠週数と受精から数える胎齢の約2週の差があるため、資料間の数字の違いには注意しつつ、本問では尿産生が最も早いという順序を押さえる。

選択肢の確認

a 胎盤の完成
誤り。胎盤は早期から発達・機能するが、一般に形態的な完成と表現する妊娠16週頃は、尿産生開始より遅い。

b 頭髪の発生
誤り。頭部の毛の発達は妊娠中期に進み、妊娠初期末に始まる尿産生より後である。毛包の発生と見える頭髪の発育も区別する。

c 肺胞の形成
誤り。肺芽の発生そのものは早いが、肺胞の形成は後の発達段階で、出生後も成熟が続く。肺の発生開始を答えてはいけない。

d 精巣の下降
誤り。精巣は後腹壁付近から下降し、鼠径管通過・陰嚢への到達は主に妊娠後期に進むため、尿産生開始より遅い。

e 腎臓の尿産生
正しい。腎臓による尿産生は妊娠10~12週頃に始まり、選択肢の中で最も早い。

覚えるポイント

胎児尿は初期末から産生され、中期以降の羊水量に大きく関与する。「器官の発生」「機能開始」「成熟」を区別する。

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