19AM092|第19回 言語聴覚士国家試験 過去問
先天性難聴児の言語習得の過程として誤っているのはどれか。
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正解: 2
正答
(2)
この問題のポイント
語連鎖期は単語を二つ程度つないで関係を表し始める段階であり、『しかし・けれど』など逆接を含む文章理解はまだ獲得段階が先である。
解説
言語発達では、単語から語の連鎖、単文、文法形式の拡大、複文へと表現・理解が精緻化する。語連鎖期には『ママ きた』『ワンワン いた』のような意味関係を少数語で表すが、二つの命題を対比して予想と反対の結果を理解する逆接には、接続形式と文間関係の処理が必要である。そのため語連鎖期に逆接文章理解が習得されるという記述は発達水準が合わない。難聴児では聴取経験や言語環境により獲得時期に幅があるため、段階名を絶対年齢ではなく必要な言語処理の複雑さと対応させる。
選択肢の確認
1.「終助詞は副助詞より先に学習される。」:終助詞は短い発話の末尾で話者の意図を示しやすく、副助詞より早い段階から使用・学習されるという順序は妥当である。
2.「語連鎖期には逆接の文章理解が習得させる。」:語連鎖期に逆接の文章理解を習得するというのは早すぎる。逆接は複数命題とその対立関係を処理する、より後の発達課題である。
3.「文章構成期には時制表現が多様化する。」:文章構成期には出来事の時間関係を表す必要が増え、過去・現在・完了など時制表現が多様になる。
4.「接続助詞は接続詞より先に習得される。」:接続助詞は節末に付いて節同士を結ぶ形式として、独立語である接続詞より先に習得される経過がみられる。
5.「複合動詞は多弁期・複文期に修得される。」:複合動詞は語彙と統語が拡大し、発話量が増えて複文も使う多弁期・複文期に獲得が進む。
覚えるポイント
発達段階は文の計算量で考える。単語連鎖は意味関係一つ、逆接は二命題の対比、複文は節をまたぐ関係処理を必要とする。