20AM089|第20回 言語聴覚士国家試験 過去問
遺伝性難聴について正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
(3)
この問題のポイント
遺伝性難聴には、遺伝子変異だけで発症するものに加え、環境因子との相互作用で発症するものがあります。特定のミトコンドリア変異ではアミノグリコシド投与が難聴を誘発します。
解説
先天性・小児期難聴のうち遺伝要因は大きな割合を占めますが、約9割という一律の値ではなく、感染や周産期要因など非遺伝性原因もあります。遺伝性難聴の多くは非症候群性で、GJB2関連など先天性非進行例もあれば、遅発性・進行性の型もあります。ミトコンドリア12S rRNA遺伝子m.1555A>Gなどでは、アミノグリコシド系抗菌薬への感受性が高まり、投与を契機に高度難聴を生じ得ます。ミトコンドリアDNAは原則母系遺伝であり、糖尿病・難聴との関連で知られるm.3243A>Gも父親からは遺伝しません。患者数は一般に症候群性より非症候群性が多く、随伴する全身所見と家族歴を丁寧に確認します。
選択肢の確認
1.「先天性難聴の約9割」は遺伝性の比率を過大に固定しており誤りです。
2.「非症候群性は進行しない」は誤りで、遅発・進行性の遺伝型があります。
3.「特定薬剤の投与で発症」はミトコンドリア変異とアミノグリコシドの相互作用があり正答です。
4.「mtDNA m.3243A>G変異は父親から遺伝」は誤りで、ミトコンドリアDNAは原則として母系遺伝です。
5.「症候群性の方が患者数が多い」は逆で、遺伝性難聴では非症候群性が多数です。
覚えるポイント
遺伝性難聴は非症候群性が多く、進行性もあります。ミトコンドリア遺伝は母系で、特定変異ではアミノグリコシド投与歴が重要です。