20PM079|第20回 言語聴覚士国家試験 過去問
舌亜全摘術を受けた患者の構音障害に対して用いられるのはどれか。
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正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
舌切除後は舌と口蓋の接触が届きにくくなります。舌接触補助床PAPで口蓋面を低く整形し、残存舌が接触しやすくします。
解説
舌亜全摘後は舌の可動範囲と隆起形成が不足し、舌尖・舌背を必要とする子音の構音や食塊の送り込みが困難になります。PAPは上顎の口蓋床を厚く下方へ張り出させ、残存舌との距離を短くして接触と口腔内圧形成を助ける補綴装置です。発話だけでなく摂食嚥下の口腔準備・送り込み改善にも役立つことがあります。スピーチエイドや軟口蓋挙上装置は鼻咽腔閉鎖不全を補う装置、Hotz床は口唇口蓋裂乳児の顎発育・哺乳を支える床、電気式人工喉頭は喉頭全摘後の代用音声装置です。
選択肢の確認
1.「スピーチエイド」は咽頭部へ延長して鼻咽腔閉鎖を補助する装置で、舌接触不足への第一選択ではありません。
2.「ホッツ床」は口唇口蓋裂乳児の口腔床として用い、舌亜全摘後の構音補助とは目的が異なります。
3.「電気式人工喉頭」は喉頭音源を失った人の代用音声で、舌切除後の接触を補いません。
4.「舌接触補助床(PAP)」は口蓋を残存舌へ近づける装置なので正答です。
5.「軟口蓋挙上装置(PLP)」は軟口蓋麻痺などで鼻咽腔閉鎖を補助します。
覚えるポイント
PAPは「口蓋を下げて舌へ近づける」、PLPは「軟口蓋を持ち上げる」。補う解剖部位を名称から読みます。