22PM010第22回 言語聴覚士国家試験 過去問

リハ医学

気管切開をした筋萎縮性側索硬化症患者への対応として誤っているのはどれか。

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正解: 2

正答

(2)

この問題のポイント

ALSでは進行する筋力低下を踏まえ、拘縮予防、嚥下・意思伝達・呼吸管理を支えます。筋をさらに弱め得るボツリヌス毒素治療は一般的対応ではありません。

解説

筋萎縮性側索硬化症では上位・下位運動ニューロンが障害され、四肢、球筋、呼吸筋の筋力が進行性に低下します。過用を避けた関節可動域訓練は拘縮と疼痛を予防します。嚥下機能を評価し、食形態、姿勢、代償手段、栄養経路を含む摂食機能療法を行います。発話が難しくなる前から視線入力などの意思伝達装置を導入し、操作方法を練習します。気管切開・人工呼吸管理では家族へ安全な吸引、感染予防、緊急対応を指導します。ボツリヌス毒素は局所の筋活動を弱める薬で、ALSの運動機能低下への一般治療にはなりません。なお流涎に唾液腺注射を個別検討する場合とは区別します。

選択肢の確認

1.「関節可動域訓練」は拘縮・疼痛予防のため疲労に配慮して行う適切な支援です。
2.「ボツリヌス毒素治療」はALSの筋力低下へ行う一般的対応ではなく、誤りなので正答です。
3.「摂食機能療法」は球麻痺による嚥下障害と栄養・誤嚥リスクへ対応します。
4.「意思伝達装置の利用」は進行前から選択・練習する重要なAAC支援です。
5.「家族への吸引指導」は気管切開後の在宅呼吸管理に必要です。

覚えるポイント

ALS支援は「過用を避けたROM・嚥下栄養・早期AAC・呼吸と吸引」。失われつつある筋力をさらに弱めない視点が必要です。

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