24PM080|第24回 言語聴覚士国家試験 過去問
上顎全摘術後患者の構音の特徴はどれか。 a.開鼻声がみられる。 b.摩擦音の明瞭度は保たれる。 c.歯茎音が両唇音に異聴される。 d.有声破裂音が鼻音に異聴される。 e.呼気鼻漏出による子音の歪みがみられる。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
上顎全摘後は口腔と鼻腔の交通、口蓋・歯槽部の欠損により鼻咽腔・口腔の分離と口腔内圧形成が難しくなる。開鼻声、有声破裂音の鼻音化、呼気鼻漏出による子音歪みが生じるためa・d・eが正しい。
解説
破裂音・摩擦音には閉鎖された口腔で圧を作る必要がある。上顎欠損から空気が鼻腔へ漏れると、共鳴が過度に鼻腔へ偏り、圧子音が弱く歪む。有声破裂音/b,d,g/は鼻音/m,n,ŋ/に近く聞こえることがある。歯・歯槽堤・硬口蓋の欠損は舌の接触場所も失わせ、摩擦音や歯茎音の明瞭度を低下させる。顎義歯・栓塞子で欠損を閉鎖し、構音を再学習する。
選択肢の確認
1.a・b・c:誤り。aは合うが、摩擦音は保たれにくく、歯茎音の異聴も単純に両唇音とは限らない。
2.a・b・e:誤り。a・eは合うが、bの摩擦音明瞭度保持が誤る。
3.a・d・e:正しい。開鼻声、破裂音の鼻音化、鼻漏出性歪みが欠損から説明できる。
4.b・c・d:誤り。dは合うが、b・cが典型的組合せでない。
5.c・d・e:誤り。d・eは合うが、cが不適切である。
覚えるポイント
上顎欠損では「口鼻腔分離不全+構音点喪失」。共鳴だけでなく圧子音と舌接触も評価する。