25AM096|第25回 言語聴覚士国家試験 過去問
自記オージオメトリーで一過性閾値上昇を示すのはどれか
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正解: 3
正答
(3)
この問題のポイント
聴神経腫瘍など後迷路性障害では、持続音を聞いている間に聴取閾値が一過性に上昇する異常な聴覚順応・tone decayがみられ、自記オージオメトリーで検出されます。
解説
自記オージオメトリーでは連続音と断続音の閾値軌跡を比較します。蝸牛神経や後迷路部に障害があると持続刺激への神経応答を維持しにくく、初めは聞こえた音が次第に聞こえなくなってボタンを離し、装置が音圧を上げるため連続音軌跡が一過性に高い閾値へ移動します。聴神経腫瘍はこの異常順応を生じる代表疾患です。耳硬化症、慢性中耳炎、鼓膜穿孔は主に伝音障害で、音が減衰して閾値は上がっても持続音中の異常な閾値上昇を特徴としません。騒音暴露後の聴覚疲労にも日常語として一過性閾値移動がありますが、本問は自記オージオメトリー所見として後迷路性のtone decayを問うています。語音明瞭度、ABR、画像と合わせて鑑別します。
選択肢の確認
1.「耳硬化症」はアブミ骨固着による伝音難聴で、自記法の異常順応を示す代表ではありません。
2.「慢性中耳炎」も中耳伝音障害が中心で、持続音中の一過性閾値上昇を特徴としません。
3.「聴神経腫瘍」は後迷路性の異常順応・tone decayを生じるため正しいです。
4.「騒音暴露による聴覚疲労」は暴露後の一時的変化ですが、設問の自記法所見として選ぶ疾患ではありません。
5.「鼓膜穿孔」は伝音効率低下による閾値上昇で、異常順応ではありません。
覚えるポイント
自記法で持続音閾値が時間とともに悪化するtone decayは後迷路性障害を疑います。伝音障害の固定した減衰と区別します。