27AM077|第27回 言語聴覚士国家試験 過去問
音声訓練のために気管カニューレのカフを脱気している際に生じる問題はどれか。
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正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
カフを脱気すると呼気を喉頭へ流して発声できる一方、カフ上に貯留した唾液・分泌物がカニューレ周囲を通って下気道へ流入しやすくなる。
解説
気管切開チューブのカフは気管壁との間を閉鎖する。音声訓練ではカフを脱気し、呼気が上気道へ抜けて声帯を振動できる条件を作るが、嚥下機能不良や分泌物が多い患者では唾液が気管内へ落下する危険が増す。そのため脱気前の吸引、覚醒・呼吸状態、嚥下・咳嗽力の評価が必要である。気管粘膜の血流障害や瘢痕狭窄はむしろ高いカフ圧を長期間加えることで生じる合併症である。
選択肢の確認
1.「反回神経麻痺」:誤り。カフ脱気そのものが反回神経を損傷して麻痺を起こすわけではない。
2.「気管の瘢痕狭窄」:誤り。長期挿管、感染、高カフ圧による粘膜損傷後に生じる遅発合併症である。
3.「食道の通過障害」:誤り。脱気により食道が機械的に閉塞することはなく、主要問題ではない。
4.「唾液の下気道流入」:正しい。カフ上分泌物がカニューレ周囲から気管・肺へ落ちる危険がある。
5.「気管粘膜の血流障害」:誤り。これは過大なカフ圧で気管壁を圧迫したときに問題となる。
覚えるポイント
カフ脱気は発声に必要だが、脱気=誤嚥防止解除ではない。分泌物、咳、呼吸、嚥下を評価し段階的に行う。