113B059|第113回 歯科医師国家試験 過去問
18歳の女子。前歯で食べ物が咬み切れないことを主訴として来院した。初診時の顔面写真(別冊No. 14A)、口腔内写真(別冊No. 14B)及びエックス線画像(別冊No. 14C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。 正しい所見はどれか。すべて選べ。

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正解: a・d
正答
a、d
この問題のポイント
セファロ分析でANB角が大きく負方向を示し、骨格性III級です。パノラマ像では下顎第三大臼歯が前方へ傾いています。
解説
ANB角は上顎骨と下顎骨の前後的位置関係を示します。本例ではSNA角が低め、SNB角が高めで、ANB角が著しく負となっており、上顎の後方位と下顎の前方位を伴う骨格性III級と判断します。側貌もコンベックスタイプではなく、下顔面が前方へ出るコンケイブ傾向です。
また歯軸分析では下顎前歯は唇側ではなく舌側へ傾斜する補償がみられます。パノラマ像では下顎第三大臼歯の歯軸が近心へ傾いています。
画像の確認
実画像A・Bでは前歯部開咬と反対咬合傾向があり、側貌は下顎が相対的に前方へ位置するコンケイブ傾向です。実画像Cのパノラマ像では下顎第三大臼歯が近心傾斜し、右側のセファロプロフィログラムではANB角が負方向へ大きく外れ、下顎前歯歯軸は舌側傾斜方向を示します。
選択肢の確認
a.骨格性Ⅲ級
正しい。負のANB角と顎顔面所見が、下顎が上顎に対して前方の骨格関係を示します。
b.上顎左側犬歯の高位
誤り。上顎左側犬歯は歯列内にあり、高位唇側転位を示す所見ではありません。
c.下顎前歯の唇側傾斜
誤り。分析図では下顎前歯は骨格性III級を補償する舌側傾斜を示します。
d.下顎第三大臼歯の近心傾斜
正しい。パノラマ像で下顎第三大臼歯の歯冠が近心方向へ傾いています。
e.コンベックスタイプの側貌
誤り。コンベックスではなく、下顎前突を反映したコンケイブ傾向です。
覚えるポイント
- ANB角が負→骨格性III級です。
- 骨格性III級では、歯性補償として下顎前歯が舌側傾斜することがあります。
- セファロ分析、顔貌、口腔内、パノラマを同じ診断へ統合します。
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