113B067|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科矯正学

8歳の女児。前歯のすき間を主訴として来院した。永久歯の数の異常を認めない。初診時の顔面写真(別冊No. 19A)と口腔内写真(別冊No. 19B)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。 治療方針で適切なのはどれか。2つ選べ。

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2つ選択
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正解: a・d

正答

a、d

この問題のポイント

顔貌・咬合とセファロ分析は、上顎前突を伴う骨格性II級と深い被蓋を示します。成長期には上顎前方成長を抑え、咬合挙上で深い被蓋を改善します。

解説

本例では上顎骨の前方位、正のANB角、コンベックス傾向から骨格性II級が考えられます。8歳は成長期であり、ヘッドギアなどを用いて上顎骨の過剰な前方成長を抑制する適応があります。また前歯部の深い被蓋は歯の移動を妨げるため、咬合を挙上して前歯部の干渉を除きます。

歯列幅に不足を示す所見はなく、下顎臼歯の遠心移動はII級関係を悪化させます。下顎前方成長促進は下顎劣成長が主因の場合に検討しますが、本例の分析では上顎の前方位への対応が中心です。

画像の確認

実画像Aでは側貌がコンベックス傾向で、口腔内写真Bでは前歯部に深い垂直被蓋と正中離開がみられます。右側のセファロプロフィログラムでは上顎突出度とSNA角が正方向、下顎角などが負方向へ偏り、上顎優位のII級傾向と低角型の深い咬合を支持します。

選択肢の確認

a.咬合挙上
正しい。深い前歯部被蓋を解除し、前歯の移動・咬合改善を可能にします。

b.上顎歯列の側方拡大
誤り。上顎歯列幅の狭窄や交叉咬合を示す所見がなく、主問題への治療ではありません。

c.下顎臼歯の遠心移動
誤り。下顎歯列をさらに後方へ位置付け、II級関係を改善しません。

d.上顎骨の前方成長抑制
正しい。成長期の上顎前方位に対する顎整形的治療方針です。

e.下顎骨の前方成長促進
誤り。本例では下顎劣成長より上顎の前方位が主で、分析に即した第一の方針ではありません。

覚えるポイント

  • 骨格性II級の原因が上顎過成長か下顎劣成長かをセファロで分けます。
  • 上顎前方位の成長期患者では上顎成長抑制を考えます。
  • 深い被蓋には咬合挙上で干渉を解除します。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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