113C084|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科矯正学

20歳の女性。食べ物が噛みにくいことを主訴として来院した。検査の結果、上顎両側第一小臼歯と下顎両側第二小臼歯を抜去して矯正歯科治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No. 34A)と治療中の口腔内写真(別冊No. 34B)を別に示す。初診時のセファロ分析の結果を図に示す。矢印で示すものを用いて上顎に対し期待できるのはどれか。1つ選べ。

113C084の問題画像
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正解: a

正答

a

この問題のポイント

矢印部の固定源から上顎大臼歯へ上方成分をもつ力を加えており、期待する移動は臼歯の圧下です。

解説

臼歯を圧下すると臼歯部の垂直的高さが減り、下顎が反時計回りに回転して開咬や長顔傾向の改善に利用できます。本例では上顎大臼歯部へ左右から垂直方向の力を作用させています。歯の移動方向は装置名だけでなく、力の作用点とベクトルで判断します。切歯・犬歯の移動や臼歯の口蓋側移動は、この上方ベクトルの直接作用ではありません。

画像の確認

実画像では、Bで矢印が上顎左右大臼歯部の頰側にある牽引部を示し、口蓋側には大臼歯を連結する装置が入っています。左右大臼歯へ垂直的な上方力を加える構成であるため、上顎臼歯の圧下を期待する装置と読めます。

選択肢の確認

a.臼歯の圧下
正しい。
上方への力で上顎臼歯を歯槽骨内方向へ移動させます。

b.犬歯の挺出
誤り。
犬歯挺出は犬歯へ歯冠側方向の力を加える必要があり、矢印部の作用とは異なります。

c.切歯の唇側移動
誤り。
切歯唇側移動は前歯部への前方力で生じ、本装置の直接目的ではありません。

d.犬歯の口蓋側移動
誤り。
犬歯口蓋側移動は犬歯への横方向の力が必要です。

e.臼歯の口蓋側移動
誤り。
口蓋側移動は横方向の力であり、ここで示される垂直的圧下とは異なります。

覚えるポイント

  • 歯の移動は力の作用点とベクトルで読みます。
  • 上顎大臼歯の圧下は下顎の反時計回り回転に利用できます。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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