114A051|第114回 歯科医師国家試験 過去問
28歳の男性。歯並びが悪いことを主訴として来院した。診断をした結果、抜歯を伴うマルチブラケット装置を用いた矯正歯科治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No. 18A)、口腔内写真(別冊No. 18B)及びエックス線画像(別冊No. 18C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。 適切な抜歯部位(智歯を除く)はどれか。1つ選べ。

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正解: b
正答
b
この問題のポイント
抜歯部位は、顔貌、上下顎の前後関係、叢生量、正中、歯軸、臼歯関係を総合して選択します。
解説
矯正治療で機械的に左右対称な4本抜歯を選ぶとは限りません。本症例では、顔面写真、口腔内写真、セファロ分析とパノラマエックス線画像から、下顎では両側の叢生改善に第一小臼歯抜去空隙が必要です。一方、上顎は左右で空隙需要が異なるため、片側のみ第一小臼歯を抜去して叢生、歯列正中、臼歯関係を調整するbが適します。
下顎切歯を含む抜歯や犬歯抜去は適応が限られ、第二小臼歯抜去では前歯部に得られる空隙と固定源の条件が変わります。
画像の確認
実画像では、成人男性に上下顎前歯部の叢生があり、特に下顎前歯部で排列空隙の不足が目立ちます。選択肢の歯式図では、bが上顎の第一小臼歯1歯と下顎両側第一小臼歯の計3歯を抜去する設計を示し、上下顎で異なる空隙需要に対応しています。
選択肢の確認
a.選択肢a(問題画像参照)
誤り。図には下顎前歯を含む抜去が示され、本症例の上下顎の空隙配分に適しません。
b.選択肢b(問題画像参照)
正しい。上顎第一小臼歯1歯と下顎両側第一小臼歯を抜去する組合せです。
c.選択肢c(問題画像参照)
誤り。上顎犬歯を含む組合せで、保存可能な犬歯を抜去する設計は適切ではありません。
d.選択肢d(問題画像参照)
誤り。上下顎両側第一小臼歯の4本抜去であり、上顎に過剰な空隙を生じます。
e.選択肢e(問題画像参照)
誤り。第二小臼歯を中心とする抜去では、必要な前歯部空隙配分に合いません。
覚えるポイント
- 抜歯部位は必要空隙と歯列の非対称性に応じて決めます。
- 叢生量だけでなく、顔貌、歯軸、正中、臼歯関係も評価します。
- 第一小臼歯抜去は前歯部に近く、前歯の排列・移動に空隙を利用しやすい方法です。
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