114D088|第114回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科矯正学

21歳の女性。下の前歯の歯並びが気になることを主訴として来院した。中学生の頃にマルチブラケット装置を用いた矯正歯科治療を受けたが、現在は保定装置を使用していないという。診断をした結果、下顎前歯の軽度叢生を改善することとした。装置製作に必要な口腔模型の写真(別冊No. 30)を別に示す。 製作する装置はどれか。1つ選べ。

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正解: d

正答

d

この問題のポイント

矯正治療後に再発した軽度の下顎前歯叢生は、スプリングリテーナーで再排列と保定を行えます。

解説

スプリングリテーナーは、下顎前歯部を取り囲む弾線とレジン床などからなる可撤式装置で、軽度に転位・捻転した前歯へ弾性力を加えて再排列し、その後の保定にも利用できます。過去に矯正治療を受け、保定装置を使用していないために生じた軽度叢生という本例に適します。製作模型上で目標位置を設定し、装置が前歯を唇舌側から保持・誘導するよう設計します。

犬歯間保定装置やリンガルアーチは主に位置を維持する装置で、既に生じた叢生を積極的に改善する力は限定的です。

画像の確認

実画像では、下顎模型の前歯部に軽度の不整があり、前歯を囲むような装置設計線が赤く記されています。臼歯部の移動を目的とする設計ではなく、犬歯間の前歯を小範囲で再排列するスプリングリテーナーの作業模型です。

選択肢の確認

a.犬歯間保定装置
誤り。
下顎前歯の位置維持には用いますが、再発した叢生の能動的改善が主目的ではありません。

b.リップバンパー
誤り。
口唇圧を排除して大臼歯固定や歯列弓拡大に用いる装置です。

c.リンガルアーチ
誤り。
大臼歯を固定源に歯列弓長を維持する装置で、本例の前歯再排列には適しません。

d.スプリングリテーナー
正しい。
軽度の下顎前歯叢生を改善し、そのまま保定に利用できます。

e.スライディングプレート
誤り。
顎間関係の誘導などに用いる装置で、本例の選択ではありません。

覚えるポイント

  • 軽度の下顎前歯再発にはスプリングリテーナーです。
  • 小範囲の再排列と保定を一つの装置で行えます。
  • 矯正治療後は長期的な保定と定期観察が重要です。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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