115B059第115回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科矯正学

19 歳の女性。前歯で食べ物がうまく嚙めないことを主訴として来院した。初診 時の顔面写真 (別冊No. 26A 、口腔内写真 (別冊No. 26B 及びエックス線画像 (別 冊No. 26C を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。 (セファロ分析図は問題画像参照) 正しい所見はどれか。すべて選べ。

115B059の問題画像
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正解: d

正答

d

この問題のポイント

主訴と口腔内写真から前歯部開咬を認めますが、正答はパノラマエックス線画像で確認できる下顎両側第二小臼歯の先天欠如です。顔貌、セファロ分析、overbite、歯数を一つずつ照合します。

解説

症例は19歳で、前歯で食べ物を咬み切れないことを訴えています。口腔内写真では、咬頭嵌合位でも上下顎前歯が接触しない前歯部開咬を認めます。したがってoverbiteは正ではなく、0未満の負の値です。

側貌は凸顔型ではなく、オトガイ部が比較的明瞭な直線型からやや凹顔型として評価します。セファロ分析ではANB角の増大を認めず、骨格性Ⅱ級とは判断しません。

また、下顎下縁平面角や下顎角は小さいのではなく大きい方向にあり、下顎が後下方回転したハイアングル傾向です。ハイアングルは骨格性開咬と関連しやすい所見です。

パノラマエックス線画像では、下顎左右とも第一小臼歯と第一大臼歯の間に第二小臼歯を認めず、歯胚も確認できません。19歳では第二小臼歯の形成・萌出時期を十分に過ぎているため、形成遅延ではなく下顎両側第二小臼歯の先天欠如と判断します。

画像の確認

実画像では、咬頭嵌合位でも上下前歯間に明瞭な垂直的空隙があり、正のオーバーバイトではない。パノラマ像では下顎左右とも第一小臼歯と第一大臼歯の間に第二小臼歯およびその歯胚がみられず、選択肢表のd「下顎両側第二小臼歯の先天欠如」に一致する。

選択肢の確認

a.選択肢a(問題画像参照)
誤り。
問題画像のaは「凸顔型」です。側貌写真は上顎部が強く前方へ突出する凸顔型ではなく、直線型からやや凹顔型を示します。

b.選択肢b(問題画像参照)
誤り。
問題画像のbは「骨格性Ⅱ級」です。セファロ分析でANB角の増大を認めず、骨格性Ⅱ級には該当しません。

c.選択肢c(問題画像参照)
誤り。
問題画像のcは「ローアングル」です。下顎下縁平面角は大きい方向にあり、むしろハイアングル傾向です。

d.選択肢d(問題画像参照)
正しい。
問題画像のdは「下顎両側第二小臼歯の先天欠如」です。パノラマエックス線画像で左右の第二小臼歯とその歯胚を認めません。

e.選択肢e(問題画像参照)
誤り。
問題画像のeは「正のオーバーバイト」です。口腔内写真では前歯部開咬があり、上下顎前歯の垂直的被蓋は負となります。

覚えるポイント

  • 前歯部開咬ではoverbiteはとなります。
  • 下顎下縁平面角が大きいハイアングルは、骨格性開咬と関連します。
  • 先天欠如は、パノラマ画像で該当歯と歯胚が存在しないことを確認します。

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