116C031|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科矯正学
前歯部被蓋関係の模式図を示す。 下唇の吸唇癖により生じるのはどれか。1 つ選べ。

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正解: d
正答
d
この問題のポイント
下唇の吸唇癖では、下唇が上顎前歯の口蓋側と下顎前歯の唇側に介在し、上顎前歯を唇側へ、下顎前歯を舌側へ傾斜させます。
解説
下唇を上顎前歯の内側へ吸い込む習癖が続くと、上顎切歯には唇側方向の力、下顎切歯には舌側方向の力が加わります。その結果、オーバージェットが増大し、口唇閉鎖不全を伴うことがあります。
模式図では、上顎前歯の唇側傾斜と下顎前歯の舌側傾斜が組み合わされた「エ」が該当します。
画像の確認
実画像では、5つの模式図のうちエだけが上顎切歯の唇側傾斜と下顎切歯の舌側傾斜を組み合わせ、水平被蓋を大きく描いている。下唇が上下前歯間へ入り込むとこの2方向へ力が加わるため、下唇吸唇癖で生じる像はエである。
選択肢の確認
a.ア
誤り。アの被蓋関係は、下唇吸唇癖による上顎前歯唇側傾斜と下顎前歯舌側傾斜の組合せを示していません。
b.イ
誤り。イは下唇吸唇癖に特徴的な前歯歯軸とオーバージェットの変化に一致しません。
c.ウ
誤り。ウは上下顎前歯の傾斜方向が、下唇が歯列間へ入り込む際の力の方向と合いません。
d.エ
正しい。エは上顎前歯の唇側傾斜、下顎前歯の舌側傾斜、オーバージェット増大を示し、下唇の吸唇癖に合致します。
e.オ
誤り。オのような前歯部開咬を主体とする関係は、舌突出癖や吸指癖などで考えます。
覚えるポイント
- 下唇吸唇癖は上顎切歯を唇側へ傾斜させる。
- 下顎切歯は舌側へ傾斜し、オーバージェットが増大する。
- 口腔習癖は介在する軟組織と力の方向から考える。