第21回・2019年

21AM086|第21回 言語聴覚士国家試験 過去問

気管切開を受けている嚥下障害患者について正しいのはどれか。

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正解2

正答

(2)

この問題のポイント

気管切開カニューレと固定組織は喉頭・気管の前上方移動を妨げ、嚥下時の喉頭挙上を制限し得る。

解説

気管切開後も、上気道へ呼気を通せる条件でカフを脱気し、発声バルブや孔閉鎖を用いれば発声可能な場合がある。カフは声門より下にあり、誤嚥物がいったん気管へ入った後に一部をせき止めるだけで、誤嚥そのものを予防せず、カフ上貯留や漏れも起こる。カニューレ、瘢痕、固定は喉頭挙上と声門下圧形成へ不利に働くことがある。閉鎖・抜去の判断は呼吸、分泌、咳、上気道開存などで行い、経口摂取完全自立まで必ず待つものではない。吸引は法令・研修要件を満たす他職種も行い得る。

選択肢の確認

1.「発声はできない。」:気管切開中でもカフ脱気と発声バルブ等で呼気を声帯へ導ければ発声できるため、『できない』は断定しすぎる。
2.「嚥下時の喉頭挙上が制限される。」:カニューレや気管の固定は嚥下時の喉頭前上方運動を機械的に制限し得るため正しい。
3.「カフ付きカニューレは飲食物の誤嚥を防止できる。」:カフは声門下にあるので食物が声門を越える誤嚥を防止できず、カフ周囲から下方へ漏れることもある。
4.「経口摂取が自立できるまで気管切開孔を閉鎖してはならない。」:気管孔閉鎖・抜去は呼吸と排痰などの基準で検討し、経口摂取が完全自立するまで一律禁止ではない。
5.「気管吸引は医師、歯科医師、および看護師のみが行うことができる。」:気管吸引は医師・歯科医師・看護師だけに限定されず、制度上認められた職種・研修修了者が条件下で行える。

覚えるポイント

カフ=誤嚥防止装置ではない。発声・閉鎖・抜去はカフ状態、上気道、呼吸、咳、分泌、嚥下を個別評価する。

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