24AM094|第24回 言語聴覚士国家試験 過去問
軽度の感音難聴で「まわす」を「まわる」、「あせ」を「あめ」などと異聴する。推測される聴力型はどれか。
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正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
「まわす→まわる」「あせ→あめ」では、高周波数成分の強い子音/s/が別の子音に聞こえています。低音が比較的保たれ高音が急に低下する高音急墜型が推測されます。
解説
母音は比較的低い周波数帯に強いエネルギーをもち、語の音節構造や声量を伝えます。一方、/s/の摩擦雑音は高周波数帯に重要な手掛かりがあります。軽度難聴でも高音域が急に低下していると、母音や低周波数成分は聞こえるため語全体が無音にはなりませんが、/s/と/r/や/m/など子音を区別する高周波数手掛かりが失われ、「まわす」を「まわる」、「あせ」を「あめ」と聞き違えます。水平型なら周波数全体が同程度に低下し、低音障害型ではむしろ母音や低周波数情報への影響が目立ちます。C5 dipは4kHz付近の限局低下、谷型は中音域低下であり、本例の一貫した高周波子音の異聴には高音急墜型が最も合います。
選択肢の確認
1.「C5 dip型」は主に4kHz周辺の限局した低下で、高音域全体の急墜を示す本例とは異なります。
2.「谷型」は中音域が谷状に低下する型で、高周波摩擦音の一貫した異聴を最も説明しません。
3.「水平型」は低音から高音まで同程度に低下し、高音子音だけが選択的に崩れる所見と合いにくいです。
4.「高音急墜型」は/s/の高周波手掛かりを利用しにくくなるため、提示された異聴と整合し正しいです。
5.「低音障害型」は低周波数ほど閾値が悪く、本例の高周波子音識別低下とは逆です。
覚えるポイント
高周波数障害では/s/など摩擦音の識別が崩れやすく、母音は比較的保たれます。異聴した音の周波数手掛かりからオージオグラムを推定します。