第112回薬剤師国家試験 出題予想【2027年】過去1,035問のデータで選ぶ頻出テーマと予想問題

出題予想|公開: 2026年8月24日コクシメイク編集部

薬剤師国家試験は毎回345問、直近3回の合格率は68.4%→68.9%→68.5%とほぼ横ばい。相対基準の試験で、例年どおりの頻出を例年どおり取れるかが勝負です。収録3回・1,035問を機械照合し、回をまたいで形を変えて出続けているテーマを抽出しました。

この記事では第112回に向けて、数字が「出る」と示すテーマと問題を提示します。予想問題はこのページを離れずにそのまま解けます(無料・解説付き)。

予想の根拠と方法

この予想は、勘や経験則ではありません。コクシメイクが収録する薬剤師国家試験の過去問1,035問(3回分)を対象に、次の2つを機械的に洗い出した結果です。

  1. 出題が途切れていないテーマ — 収録している全ての回で出題され続けている分野。出題基準が大きく変わらない限り、次回も出る蓋然性が最も高いグループです
  2. 再出題の実績がある問題 — 問題文の語彙一致(Jaccard係数0.42以上)で、異なる回に類似問題が実在するペア。一度「焼き直された」問題は、また焼き直される——その観測事例そのものです

もちろん的中の保証はありません。ただ、収録25,161問の再出題率の実測が示すとおり、国家試験の出題は思われているよりずっと反復的です。「次に出るもの」を当てる最も堅実な方法は、「出続けているもの」を数えることだと考えています。

1,035分析した収録過去問
3回分照合した実施回
12.2%第111回の過去問重複率(実測)
10再出題実績のある予想問題

最新の第111回で収録過去問と重なっていたのは345問中42問(12.2%)。この試験は「過去問の丸暗記」の寄与が小さい部類です。それでも、テーマ単位で見れば出題は明確に反復しています。個々の問題を当てにいくのではなく、出続けているテーマの理解を深める使い方をしてください。

再出題の実績がある予想問題10問──この場で解ける

収録データの中で、実際に回をまたいで「もう一度出た」実績のある問題です。 3回目の登場は十分ありえます。そのままここで解答・答え合わせができます(解説付き・登録不要)。

予想問題 1ほぼ同一で再出題された実績

出題実績: 第109回 109Q129 第111回 111Q127 で再出題

食品成分に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・3

正答

1・3

この問題のポイント

食品成分について、由来、化学分類、代表的な生理作用を対応させます。β-カロテンとクロロゲン酸の記述が正しいです。

解説

β-カロテンは緑黄色野菜に多いカロテノイドで、体内で必要に応じてレチナールなどへ変換されるプロビタミンAです。クロロゲン酸はコーヒー豆に含まれるポリフェノールで、苦味などに関与し、脂肪消費を高める機能が利用されています。アントシアニンは紫赤色系の色素で抗酸化性などが知られ、メラニン生成促進を代表作用とはしません。乳由来のVPP・IPPなどラクトトリペプチドはACEを阻害する方向です。グルコサミンはアミノ糖で、膵リパーゼ阻害成分ではありません。

選択肢の確認

1.β-カロテンは、ニンジンなどの緑黄色野菜に含まれており、生体内でビタミンA に変換される。:正答。代表的なプロビタミンAです。
2.アントシアニンは、ブドウの果皮などに含まれており、メラニンの生合成を促 進する作用がある。:誤り。由来は合いますが作用が違います。
3.クロロゲン酸は、コーヒーに含まれる苦味成分であり、脂肪の燃焼を促進する 作用がある。:正答。コーヒー由来機能性成分です。
4.ラクトトリペプチドは、アンジオテンシン変換酵素を活性化し、血圧を上昇さ せる作用がある。:誤り。ACEを阻害し血圧を下げる方向に働きます。
5.グルコサミンは、膵リパーゼを阻害し、血中の中性脂肪値を低下させる作用が ある。:誤り。その作用との対応はありません。

覚えるポイント

β-カロテン=プロビタミンA、クロロゲン酸=コーヒー、ラクトトリペプチド=ACE阻害です。

この問題のページ: 第111回 111Q127前回の出題: 第109回 109Q129「食品成分に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。…」

予想問題 2ほぼ同一で再出題された実績

出題実績: 第109回 109Q134 第111回 111Q133 で再出題

化学物質の毒性試験に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・5

正答

1・5

この問題のポイント

毒性試験を、国際ガイドライン、発がん性、遺伝毒性、生殖発生毒性、皮膚感作性の目的と試験系に分けて整理します。

解説

OECDは化学物質試験法、ICHは医薬品規制の国際調和に関するガイドラインを整備しています。発がん性試験は通常、げっ歯類などへ長期投与して腫瘍発生を評価する試験であり、細菌や培養細胞を用いる試験は主に遺伝毒性の評価です。遺伝毒性には細菌復帰突然変異試験や培養細胞試験だけでなく、げっ歯類小核試験などのin vivo試験もあります。生殖発生毒性では雌だけでなく雄への投与を含む試験があります。局所リンパ節試験はマウス耳介へ塗布し、所属リンパ節の反応から皮膚感作性を調べます。

選択肢の確認

1.国際的に共通な毒性試験法ガイドラインは、経済協力開発機構(OECD)や医 薬品規制調和国際会議(ICH)が作成している。:正答。国際的な試験法調和の枠組みです。
2.発がん性試験には、細菌や培養細胞を用いて評価する方法がある。:誤り。その試験系は主に遺伝毒性を評価します。
3.変異原性試験には、培養細胞を用いる試験法はあるが、動物を用いる試験法は ない。:誤り。動物を用いる小核試験などがあります。
4.生殖毒性試験では、被験物質を雌に投与するが、雄には投与しない。:誤り。雄の生殖能への影響も評価対象です。
5.アレルゲン性試験には、マウスの耳介に被験物質を塗布して皮膚感作性を評価 する方法がある。:正答。局所リンパ節試験に相当します。

覚えるポイント

発がん性は長期の腫瘍発生、遺伝毒性はin vitroとin vivoの双方、皮膚感作性はマウス局所リンパ節試験で評価します。

この問題のページ: 第111回 111Q133前回の出題: 第109回 109Q134「化学物質の毒性試験に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ…」

予想問題 3ほぼ同一で再出題された実績

出題実績: 第109回 109Q141 第111回 111Q140 で再出題

廃棄物に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 2・3

正答

2・3

この問題のポイント

廃棄物の処理責任、感染性廃棄物の分類、容器表示、マニフェスト制度をそれぞれ混同しないことが重要です。

解説

一般廃棄物は市町村が処理計画を定める一方、産業廃棄物は排出事業者に処理責任があります。医療廃棄物は材料の性状により一般廃棄物または産業廃棄物となり、そのうち感染性をもつものは各々の特別管理廃棄物に区分されます。感染症法に基づく入院措置の病床から出る廃棄物は感染性廃棄物として扱います。識別表示は、液状・泥状が赤色、固形状が橙色、鋭利物が黄色で、注射針は黄色です。不法投棄防止の流れを追跡するのは産業廃棄物管理票(マニフェスト)であり、PRTRは化学物質の排出・移動量届出制度です。

選択肢の確認

1.一般廃棄物及び産業廃棄物の処理方法には中間処理や最終処理があり、これら の廃棄物の処理責任は市町村が有している。:誤り。産業廃棄物は排出事業者責任です。
2.医療機関などから排出される医療廃棄物で、感染性病原体が含まれるものは、 特別管理一般廃棄物又は特別管理産業廃棄物に大別される。:正答。性状に応じて二系統に分かれます。
3.感染症法 (注) により入院措置が講ぜられる病床から排出された廃棄物は、感染 性廃棄物である。:正答。感染性の判断基準に該当します。
4.注射針を廃棄する場合、感染性廃棄物であることを容易に識別できるように、 容器には赤色のバイオハザードマークをつけることが推奨されている。:誤り。鋭利物は黄色の表示です。
5.産業廃棄物の不法投棄を防止するため、産業廃棄物の運搬から処分場までのプ ロセスを記録するシステムとして PRTR 制度がある。 (注)感染症法:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 一般問題(薬学理論問題) 【法規・制度・倫理】:誤り。追跡するのはマニフェスト制度です。

覚えるポイント

産業廃棄物は排出事業者責任、注射針は黄色、処理の追跡はマニフェスト、PRTRは化学物質の排出・移動量です。

この問題のページ: 第111回 111Q140前回の出題: 第109回 109Q141「廃棄物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。…」

予想問題 4ほぼ同一で再出題された実績

出題実績: 第109回 109Q146 第111回 111Q147 で再出題

毒物及び劇物取締法に関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 3・4

正答

3・4

この問題のポイント

毒劇法では、特定毒物を扱える主体、販売業登録の区分と期間、交付相手、容器規制を分けて確認します。

解説

特定毒物を使用できるのは、原則として特定毒物研究者または品目ごとに政令で指定された特定毒物使用者であり、毒物・劇物製造業者が製造に用いる場合には例外があります。毒物劇物取扱責任者であることだけでは使用資格になりません。一般販売業はすべての毒物・劇物を扱える区分なので、登録時に個別品目を登録する制度ではありません。毒物劇物営業者は18歳未満の者への交付を禁じられ、販売業登録は6年ごとの更新が必要です。一般消費者向けの毒物・劇物に、飲食物用と誤認される容器を使うことも禁止されます。

選択肢の確認

1.特定毒物を使用することができるのは、毒物劇物取扱責任者又は特定毒物使用 者である。:誤り。取扱責任者という地位だけでは特定毒物を使用できません。
2.毒物又は劇物の一般販売業の登録にあたっては、販売しようとする毒物又は劇 物の品目を登録しなければならない。:誤り。一般販売業は個別品目を登録する区分ではありません。
3.毒物劇物営業者は、毒物又は劇物を 18 歳未満の者に交付してはならない。:正答。年齢による交付禁止です。
4.毒物劇物販売業者の登録の有効期間は6 年である。:正答。期間満了後は更新が必要です。
5.毒物劇物営業者は、一般消費者の生活の用に供される毒物又は劇物について は、飲食物に通常使用される容器を使用して販売することができる。:誤り。誤飲防止のため使用できません。

覚えるポイント

18歳未満へ交付禁止、販売業登録は6年、一般販売業は品目登録不要、飲食物容器は禁止です。

この問題のページ: 第111回 111Q147前回の出題: 第109回 109Q146「毒物及び劇物取締法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ…」

予想問題 5ほぼ同一で再出題された実績

出題実績: 第109回 109Q052 第111回 111Q053 で再出題

日本薬局方の製剤に関する一般試験法のうち、下図の装置を用いるのはどれか。 1つ選べ。

111Q053の問題画像
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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

図の傾斜溝、ボール、試験片は、貼付剤の粘着性を転がるボールで評価する粘着力試験の装置です。

解説

図ではボールを傾斜溝から転がし、水平部に固定した粘着面を上向きにした試験片へ進入させます。ボールは粘着面から抵抗を受けて停止し、その挙動から粘着力を評価します。開閉装置とレバーはボールの放出条件をそろえ、傾斜末端から試験片までの距離も規定して再現性を確保します。錠剤の量的均一性や崩壊、粉体の表面積、軟膏の広がりを測る装置とは、試料と測定原理が異なります。

選択肢の確認

1.製剤均一性試験法:個々の製剤の含量または質量のばらつきを調べる試験で、ボールを転がしません。
2.展延性試験法:半固形製剤の広がりやすさを荷重下で評価するもので、図の装置ではありません。
3.比表面積測定法:粉体への気体吸着などから表面積を求める試験です。
4.崩壊試験法:錠剤やカプセルを液中で上下運動させ、崩壊時間を判定します。
5.粘着力試験法:正答。傾斜路から転がしたボールと試験片の粘着面との相互作用を利用します。

覚えるポイント

「傾斜路+ボール+粘着面」を見たら、貼付剤の粘着力試験と判断します。

この問題のページ: 第111回 111Q053前回の出題: 第109回 109Q052「日本薬局方の製剤に関する一般試験法のうち、下図の装置を用いる…」

予想問題 6ほぼ同一で再出題された実績

出題実績: 第110回 110Q158 第111回 111Q162 で再出題

高血圧症治療薬の作用機序に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・2

正答

1・2

この問題のポイント

降圧薬の標的を、AT1受容体、N型Ca²⁺チャネル、NCC、α1受容体、ACEに正しく対応させます。

解説

アジルサルタンはARBとしてAT1受容体を遮断し、アンジオテンシンⅡによる血管収縮とアルドステロン分泌を抑えます。シルニジピンは血管平滑筋のL型に加えて交感神経終末のN型Ca²⁺チャネルも遮断し、ノルアドレナリン放出を抑制します。ヒドロクロロチアジドは遠位曲尿細管のNa⁺-Cl⁻共輸送体NCCを阻害し、Na⁺-K⁺-2Cl⁻共輸送体NKCC2を阻害するループ利尿薬とは異なります。ウラピジルはα1受容体遮断で血管を拡張します。イミダプリルはACE阻害薬です。

選択肢の確認

1.アジルサルタンは、アンジオテンシンⅡAT1 受容体を遮断して、血管収縮及び アルドステロン分泌を抑制する。:正答。ARBの作用です。
2.シルニジピンは、電位依存性 N 型 Ca 2+ チャネルを遮断して、交感神経終末か らのノルアドレナリン遊離を抑制する。:正答。交感神経活動も抑えます。
3.ヒドロクロロチアジドは、Na +-K +-2Cl - 共輸送体を阻害して、遠位尿細管にお ける Na + の再吸収を抑制する。:誤り。遠位曲尿細管のNCCを阻害します。
4.ウラピジルは、アドレナリン α1 受容体を遮断して、交感神経終末からのノル アドレナリン遊離を抑制する。:誤り。α1遮断は血管平滑筋収縮を抑えます。
5.イミダプリルは、レニンを阻害して、アンジオテンシノーゲンからアンジオテ ンシンⅠへの変換を抑制する。:誤り。ACEを阻害してⅡへの変換を抑えます。

覚えるポイント

チアジドはNCC、ループはNKCC2。ARBはAT1遮断、ACE阻害薬はアンジオテンシンⅠ→Ⅱを抑えます。

この問題のページ: 第111回 111Q162前回の出題: 第110回 110Q158「高血圧症治療薬に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ…」

予想問題 7ほぼ同一で再出題された実績

出題実績: 第110回 110Q167 第111回 111Q169 で再出題

抗悪性腫瘍薬の作用機序に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・4

正答

1・4

この問題のポイント

抗悪性腫瘍薬を、プリン合成、トポイソメラーゼ、DNA合成、GnRH受容体、免疫チェックポイントの標的で区別します。

解説

メルカプトプリンはHGPRTによりチオイノシン酸へ活性化され、de novoプリン合成とIMPからAMP・GMPへ至る反応を抑えます。イリノテカンの活性代謝物SN-38はトポイソメラーゼⅠとDNAの切断複合体を安定化します。ゲムシタビンはシチジン類似の代謝拮抗薬で、DNAへ取り込まれて鎖伸長を阻害し、リボヌクレオチド還元酵素も抑えます。リュープロレリンは持続投与で下垂体GnRH受容体を脱感作・ダウンレギュレーションし、性腺刺激ホルモンとテストステロンを低下させます。ニボルマブはT細胞上のPD-1へ結合します。

選択肢の確認

1.メルカプトプリンは、チオイノシン酸に代謝され、イノシン酸からアデニル酸 及びグアニル酸への生成を阻害する。:正答。プリンヌクレオチド合成を抑えます。
2.イリノテカンは、生体内で SN-38 に代謝された後、DNA ポリメラーゼを選択 的に阻害する。:誤り。トポイソメラーゼⅠを阻害します。
3.ゲムシタビンは、DNA をアルキル化し、がん細胞の S 期移行性を阻害する。:誤り。DNA合成を阻害する代謝拮抗薬です。
4.リュープロレリンは、持続的刺激により下垂体 GnRH(性腺刺激ホルモン放出 ホルモン)受容体のダウンレギュレーションを起こし、精巣からのテストステロ ン分泌を抑制する。:正答。初期刺激後に性腺機能を抑えます。
5.ニボルマブは、がん細胞上の PD-L1 に結合して、T 細胞を活性化する。 一般問題(薬学理論問題) 【薬剤】:誤り。T細胞上のPD-1に結合します。

覚えるポイント

6-MP=TIMP、SN-38=TopoⅠ、ゲムシタビン=DNA合成阻害、リュープロレリン=GnRH受容体ダウンレギュレーション、ニボルマブ=PD-1です。

この問題のページ: 第111回 111Q169前回の出題: 第110回 110Q167「抗悪性腫瘍薬に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。…」

予想問題 8類似問題が再出題された実績

出題実績: 第110回 110Q073 第111回 111Q145 で再出題

医薬品の製造販売承認申請のために実施する試験に関する記述として、正しい のはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 2・3

正答

2・3

この問題のポイント

承認申請資料の試験を、主薬理・副次的薬理・安全性薬理・薬物動態・品質・安定性に分類します。

解説

期待する治療標的に対する作用機序と効果を調べるのが主薬理試験であり、治療用量付近以上で望ましくない生理機能への影響を調べる記述は安全性薬理試験に相当します。副次的薬理試験は期待した治療標的と関係しない作用やその機序を評価します。薬物動態試験は吸収、分布、代謝、排泄という体内動態を明らかにします。GQPは製造販売業者の品質管理基準で、承認申請用の物理化学的性質・規格試験を実施する試験基準そのものではありません。安定性は長期保存、加速、苛酷試験などで評価し、生物学的同等性試験は別目的です。

選択肢の確認

1.薬効薬理試験とは、被験物質の治療用量及びそれ以上の曝露に関連した生理機 能に対する潜在的な望ましくない薬力学的作用を検討する試験である。:誤り。安全性薬理試験の説明です。
2.副次的薬理試験とは、被験物質の期待した治療標的に関連しない作用又は効果 の機序に関する試験である。:正答。オフターゲットの薬理作用を調べます。
3.薬物動態試験とは、被験物質の吸収、分布、代謝又は排泄を明らかにするため の試験である。:正答。ADMEを評価します。
4.物理的化学的性質並びに規格及び試験方法の設定に関する試験は、GQP に従 い実施しなければならない。:誤り。GQPの対象との対応が違います。
5.安定性試験には、長期保存試験、加速試験及び生物学的同等性試験の3 種類が ある。:誤り。同等性試験は安定性試験ではありません。

覚えるポイント

主薬理は治療標的、副次的薬理は標的外、安全性薬理は望ましくない生理機能影響、薬物動態はADMEです。

この問題のページ: 第111回 111Q145前回の出題: 第110回 110Q073「医薬品の製造販売承認申請のための一般毒性試験を実施する際に、…」

予想問題 9類似問題が再出題された実績

出題実績: 第110回 110Q143 第111回 111Q144 で再出題

医薬品医療機器等法における医薬部外品に関する記述として、正しいのはどれ か。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・2

正答

1・2

この問題のポイント

医薬部外品は作用が緩和なものとして法定された区分で、使用目的、代表例、販売規制を医薬品と対比します。

解説

医薬品医療機器等法上の医薬部外品には、吐き気その他の不快感、あせも、ただれ、脱毛などの防止、育毛・除毛など、医薬品にもみられる目的に用いられるものがあります。また、はえ、蚊、のみ等の人・動物の保健のための防除を目的とする殺虫剤なども含みます。ただし人体への作用が緩和なもの等という要件があります。日本薬局方収載の白色ワセリンは医薬品です。医薬部外品には内服する指定医薬部外品などもあり外用だけではありません。一般の医薬部外品販売には、医薬品販売業のような許可・届出制度は要求されません。

選択肢の確認

1.医薬品と同じ目的のために使用されるものがある。:正答。目的が重なるものでも作用の緩和性などで区分されます。
2.「はえ」や「蚊」の防除の目的で使用されるものがある。:正答。防除用医薬部外品が該当します。
3.日本薬局方 白色ワセリンは医薬部外品である。:誤り。日本薬局方収載医薬品です。
4.外用剤に限定される。:誤り。内服する指定医薬部外品もあります。
5.店舗で販売するには、販売業の届出が必要である。:誤り。医薬部外品のみの販売にその届出は不要です。

覚えるポイント

医薬部外品は医薬品と目的が重なる場合があり、衛生害虫防除品や内服品も含み、販売だけなら許可・届出は不要です。

この問題のページ: 第111回 111Q144前回の出題: 第110回 110Q143「医薬品医療機器等法における再生医療等製品に関する記述として、…」

予想問題 10類似問題が再出題された実績

出題実績: 第110回 110Q193 第111回 111Q069 で再出題

症例対照研究で算出することができる統計値はどれか。1つ選べ。

解説と出題履歴を見る

正解: 2

正答

2

この問題のポイント

症例対照研究は、発症した症例群と発症していない対照群を選び、過去の曝露頻度を比較する研究です。

解説

症例群と対照群について、曝露あり・なしの2×2表を作ると、症例群の曝露オッズを対照群の曝露オッズで割ったオッズ比を算出できます。セルを症例曝露ありa、症例曝露なしb、対照曝露ありc、対照曝露なしdとすれば、オッズ比はad/bcです。研究開始時に疾患の有無で対象者数を決めるため、母集団での発症者数や観察人年は直接わからず、発症割合やリスク差、相対リスクは原則として直接算出できません。疾患がまれならオッズ比は相対リスクに近似します。

選択肢の確認

1.絶対リスク減少率:二群の発症リスクの差で、リスクを直接求められない症例対照研究には適しません。
2.オッズ比:正答。症例群と対照群の曝露オッズを比較して算出します。
3.発症割合:一定の未発症集団を追跡して求める値です。
4.寄与危険度:曝露群と非曝露群の発症リスクの差であり、直接算出できません。
5.相対リスク:二群の発症リスクの比で、コホート研究などで直接求めます。

覚えるポイント

症例対照研究はオッズ比、コホート研究は発症リスクと相対リスク、という対応が基本です。

この問題のページ: 第111回 111Q069前回の出題: 第110回 110Q193「症例対照研究の特徴として、正しいのはどれか。2つ選べ。…」

このリストの使い方

予想リストの正しい使い方は「この10個だけやる」ではなく、学習の優先順位付けです。

  1. まず上の予想問題をこのページで解く。正解しても、誤りの選択肢がなぜ誤りかまで言えるか確認する — 再出題は問い方を反転してくることが多いため、正解の暗記だけでは半分しか守れません
  2. 頻出テーマは薬剤師国家試験の分野別演習で周辺問題までまとめて解き、テーマごと固める
  3. 学習アプリで解けば正誤記録が残り、間違えた問題だけの解き直しがワンタップでできます(登録不要・無料)

時間が限られているほど、確実に出るところから固める価値は上がります。全体の学習設計は出題傾向分析も参考にしてください。

注意事項

本記事は収録データの統計的な傾向に基づく学習用の参考情報であり、実際の出題を保証するものではありません。出題基準の改定や制度改正があった場合、過去の傾向どおりにならない可能性があります。試験の日程・出願・実施要項は必ず公式発表を確認してください。収録データが更新され次第、本記事の予想も再計算して更新します。

よくある質問

第112回薬剤師国家試験の出題予想は当たりますか?

ピンポイントの的中を保証するものではありません。ただし実測では、薬剤師国家試験の最新収録回(第111回)の問題の12.2%が収録過去問と重なる再出題でした。この記事は「全回で出題が続くテーマ」と「再出題の実績がある問題」という、確率の高い側から並べた優先順位リストとして使ってください。

予想問題だけ勉強すれば受かりますか?

いいえ。このリストは学習の優先順位付けのためのもので、出題範囲の代わりにはなりません。予想問題と頻出テーマを最初の足場にして、分野別演習で周辺に広げていく使い方を推奨します。

この予想はいつ更新されますか?

収録データに新しい回が追加され次第、同じ照合方法で再計算して更新します。更新日は記事冒頭に表示しています。