医療系国家試験の合格率ランキング【2026年版】17試験を受験者数・基準タイプつきで比較
データ・比較|公開: 2026年8月24日|コクシメイク編集部
医師国家試験の合格率は91.6%。管理栄養士国家試験は47.6%。この2つの数字を並べたとき、「管理栄養士のほうが難しい試験だ」と読んだ人は、この記事を最後まで読む価値があります。その読み方は半分だけ正しく、半分は受験戦略を誤らせるからです。
この記事では、コクシメイクが過去問を収録・分析している医療・福祉系17試験について、直近実施回の受験者数・合格者数・合格率を一覧にしました。数値はすべて各試験の公式発表に基づき、当サイトの各試験の出題傾向分析ページで管理している検証済みデータから作成しています。
直近回の合格率ランキング(17試験・受験者数つき)
| 順位 | 試験 | 直近回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 准看護師試験 | 令和7年度 | 10,741 | 10,594 | 98.6% |
| 2 | 医師国家試験 | 第120回 | 9,980 | 9,139 | 91.6% |
| 3 | 作業療法士国家試験 | 第61回 | 5,426 | 4,947 | 91.2% |
| 4 | 理学療法士国家試験 | 第61回 | 12,436 | 11,156 | 89.7% |
| 5 | 看護師国家試験 | 第115回 | 59,614 | 52,666 | 88.3% |
| 6 | あん摩マッサージ指圧師国家試験 | 第34回 | 1,070 | 910 | 85.0% |
| 7 | 臨床検査技師国家試験 | 第72回 | 4,693 | 3,976 | 84.7% |
| 8 | 診療放射線技師国家試験 | 第78回 | 3,506 | 2,670 | 76.2% |
| 9 | 柔道整復師国家試験 | 第34回 | 4,434 | 3,170 | 71.5% |
| 10 | 介護福祉士国家試験 | 第38回 | 78,469 | 54,987 | 70.1% |
| 11 | 薬剤師国家試験 | 第111回 | 12,774 | 8,749 | 68.5% |
| 12 | はり師国家試験 | 第34回 | 3,920 | 2,634 | 67.2% |
| 13 | 臨床工学技士国家試験 | 第39回 | 2,396 | 1,573 | 65.7% |
| 14 | 歯科医師国家試験 | 第119回 | 2,837 | 1,757 | 61.9% |
| 15 | 公認心理師国家試験 | 第9回 | 2,400 | 1,441 | 60.0% |
| 16 | 管理栄養士国家試験 | 第40回 | 15,927 | 7,582 | 47.6% |
| 17 | 第2種ME技術実力検定試験 | 第46回 | 4,530 | 1,599 | 35.3% |
※ 第2種MEは日本生体医工学会実施の検定試験(国家試験ではありません)。准看護師試験は都道府県知事実施で、全国統一の合格基準は公表されていません。このほか衛生管理者・調理師・美容師の過去問も収録しています。
受験者数の列を眺めると、試験の「規模」が桁で違うことに気づくはずです。看護師の約6万人と、あん摩マッサージ指圧師の約1千人。介護福祉士は7万8千人が受けて2万3千人が不合格になっている——合格率70.1%という数字の裏側には、この人数の重みがあります。
「合格率が高い=簡単」が成り立たない理由
冒頭の問いに戻ります。医師91.6%と管理栄養士47.6%。この差の正体は、試験問題の難しさ以上に、受験にたどり着くまでの絞り込まれ方の差です。
医師国家試験を受けるのは、医学部入試という強い選抜を通過し、6年間の教育とCBT・卒業試験を経た約1万人だけです。91.6%は「9割が受かる易しい試験」ではなく、「そこまでに徹底的に絞り込まれた集団ですら、12人に1人は落ちる試験」と読むのが正確です。看護師の88.3%も、養成課程に国試対策が組み込まれた新卒中心の数字です。
一方、管理栄養士の47.6%には、働きながら受験する既卒者が多く含まれます。基準そのものは200点満点中120点の絶対基準——つまり6割取れば全員受かる試験で、半分以上が落ちる。これは問題が奇問だからではなく、学習時間を確保できないまま受験する層の厚さが数字を押し下げている構図です。
だから他資格との合格率比較は、進路選びの参考にはなっても、対策の指針にはなりません。対策で見るべきは、自分の試験の基準の型と近年の推移です。
絶対基準か、相対基準か。あなたの試験の「戦い方」
合格基準の型は大きく3つに分かれ、やるべきことが変わります。
絶対基準型——管理栄養士(200点中120点)、はり師・きゅう師(170点中102点)など。他人の出来は関係なく、固定ラインを超えれば全員合格。この型は「本番の難易度変動」だけがリスクなので、過去問演習で常に基準+1割を取れる状態を作れば計算が立ちます。他の受験者は競争相手ではありません。
相対基準型——医師・薬剤師の総得点ラインは受験者全体の分布で毎年動きます。第111回薬剤師の総得点ラインは686点満点中426点(約62%)でした。この型で合否を分けるのは、受験者の大半が正解する標準問題の取りこぼしです。難問を当てにいくより、頻出問題を確実に取る網羅性が効きます。実際、収録25,161問の照合では、相対基準の大規模試験ほど過去問の再出題率が低く、「暗記」ではなく「標準水準の理解」が問われる構造が数字にも表れています。
複合型——看護師(必修の絶対基準8割+一般・状況設定の相対基準)、柔道整復師(必修80%+一般60%)など。どちらか一方だけ満たしても不合格という点が最大の罠で、総得点が十分でも必修落ちで散る受験者が毎年います。区分ごとの得点管理が必須で、苦手区分を捨てる戦略は制度上成立しません。
平均より怖い「振れ幅」の話
もうひとつ、平均の合格率より実戦的に重要なのが回ごとの振れ幅です。
柔道整復師国家試験は直近10年で49.6%(第31回)から71.5%(第34回)まで振れています。半分落ちる回と、7割受かる回が同じ試験に混在する。こういう試験で「例年の合格率なら大丈夫」という見積もりは通用しません。難しい回を引いても耐えられる余裕、具体的には目標得点を基準ぎりぎりでなく+1割に置く設計が必要です。
対照的に薬剤師国家試験は、直近3回が68.4%→68.9%→68.5%とほぼ動きません。相対基準が水準を固定しているためで、この型の試験は「例年どおりの頻出問題を例年どおり取れるか」の勝負です。
自分の試験の回ごとの推移・受験者数の変化・出題構成は、各試験の出題傾向分析ページに10回分程度まとめています。医師・歯科医師・看護師・准看護師・薬剤師・理学療法士・作業療法士・診療放射線技師・臨床検査技師・臨床工学技士・第2種ME・管理栄養士・介護福祉士・公認心理師・柔道整復師・はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師
よくある質問
医療系で最も難しい国家試験はどれですか?
合格率だけでは決められません。受験資格を得るまでの選抜(入試難易度・修業年限)と、受験者集団の構成(新卒中心か既卒が多いか)が合格率を大きく左右するためです。数字の上で最も低いのは第2種ME技術実力検定試験の35.3%、国家試験に限れば管理栄養士国家試験の47.6%ですが、これは問題の難しさというより受験者層の構造を反映した数字です。
この記事の数値の出典は何ですか?
各試験の直近実施回の公式発表値です(2026年8月時点の整理)。コクシメイクでは試験ごとに公式発表に基づく合格率・受験者数データを管理しており、回ごとの推移は各試験の出題傾向分析ページで確認できます。
合格率50%を切る試験を働きながら受けます。何から始めるべきですか?
絶対基準の試験なら、まず「基準を満たせば全員受かる」という原則を確認してください。管理栄養士なら200点中120点です。次に、限られた学習時間を過去問中心に配分します。実測データでは管理栄養士の最新回の52.5%が過去4回分の過去問と重なっており、直近回の過去問を仕上げることが最も投資対効果の高い時間の使い方です。