第40回臨床工学技士国家試験 出題予想【2027年】過去540問のデータで選ぶ頻出テーマと予想問題
出題予想|公開: 2026年8月24日|コクシメイク編集部
臨床工学技士国家試験は医学と工学の両方を問う180問で、直近の第39回は合格率65.7%でした。収録3回・540問の照合では20%が過去問と重なる再出題。範囲の広さに圧倒される前に、確実に出続けているテーマから押さえるのが定石です。
この記事では第40回に向けて、数字が「出る」と示すテーマと問題を提示します。予想問題はこのページを離れずにそのまま解けます(無料・解説付き)。
予想の根拠と方法
この予想は、勘や経験則ではありません。コクシメイクが収録する臨床工学技士国家試験の過去問540問(3回分)を対象に、次の2つを機械的に洗い出した結果です。
- 出題が途切れていないテーマ — 収録している全ての回で出題され続けている分野。出題基準が大きく変わらない限り、次回も出る蓋然性が最も高いグループです
- 再出題の実績がある問題 — 問題文の語彙一致(Jaccard係数0.42以上)で、異なる回に類似問題が実在するペア。一度「焼き直された」問題は、また焼き直される——その観測事例そのものです
もちろん的中の保証はありません。ただ、収録25,161問の再出題率の実測が示すとおり、国家試験の出題は思われているよりずっと反復的です。「次に出るもの」を当てる最も堅実な方法は、「出続けているもの」を数えることだと考えています。
最新の第39回では、180問中36問(20.0%)が収録過去問と重なっていました。おおよそ3〜4問に1問は過去問の延長線上にある計算です。この層を確実に取ったうえで、残りを頻出テーマの周辺理解で拾いにいくのが、この試験の効率的な戦い方です。
テーマ側から見ると、下の頻出テーマ上位10件だけで計224問。収録540問の41%が、このわずか10テーマに集中しています。
第40回に向けた頻出テーマ10選
収録3回すべてで出題が続いているテーマを、出題数の多い順に並べています。 バーの長さが出題数です。「実例」から実際の過去問をこのサイト上で解けます。
- 細胞小器官・ATP・糖質/脂質代謝・ADME全3回中3回・計26問
- 筋・神経・泌尿器・消化器・内分泌全3回中3回・計25問
- RLC回路・時定数・フィルタ・インピーダンス全3回中3回・計24問
- ローラ/遠心ポンプ・心筋保護・臓器循環・人工肺全3回中3回・計24問
- マクロ/ミクロショック・装着部・JIS T 1022・非接地配線全3回中3回・計23問
- 安全管理体制・消毒・感染性廃棄物・SSI全3回中3回・計22問
- ダイアライザ・透析条件・抗凝固・補充液全3回中3回・計21問
- 心筋梗塞・心房細動・大動脈解離・低血圧/血栓塞栓全3回中3回・計20問
- 心電図/脳波・電極・SN比・テレメータ全3回中3回・計20問
- ABO式血液型・DIC・NK/液性免疫・凝固因子全3回中3回・計19問
再出題の実績がある予想問題10問──この場で解ける
収録データの中で、実際に回をまたいで「もう一度出た」実績のある問題です。 3回目の登場は十分ありえます。そのままここで解答・答え合わせができます(解説付き・登録不要)。
出題実績: 第37回 37AM66 → 第39回 39AM65 で再出題
人工鼻について正しいのはどれか。
解説と出題履歴を見る
正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、人工呼吸管理で使用される人工鼻の特徴と注意点が問われています。
人工鼻は、正式には熱湿交換器またはHMEと呼ばれます。
患者の呼気中の熱と水分を保持し、次の吸気時にそれを戻すことで、吸入ガスを加温・加湿します。
ただし、人工鼻を呼吸回路内に装着すると、回路内に器具の内容量が加わるため、死腔が増加します。
解説
通常、鼻や上気道は吸気を加温・加湿する働きを持っています。
しかし、気管挿管や気管切開では、上気道を通らずにガスが気管へ直接入るため、吸入ガスの加温・加湿が不足しやすくなります。
人工鼻は、この不足を補うために使用されます。
人工鼻の主な特徴は次のとおりです。
- 呼気中の熱と水分を保持する
- 次の吸気時に熱と水分を戻す
- 装置が比較的簡便である
- 電源を必要としない
- 呼吸回路に追加するため、死腔が増加する
- 分泌物で閉塞すると換気不良の原因になる
特に小児や低体重患者、換気量が少ない患者では、人工鼻による死腔増加がCO₂再吸入につながることがあります。
ひっかけポイント
人工鼻は加温加湿に使いますが、能動的に水蒸気を供給する加温加湿器とは異なります。人工鼻は呼気から熱と水分を回収する器具であり、加湿過剰になりやすい器具ではありません。
臨床工学技士としての注意点
人工鼻を使用するときは、死腔増加、気道抵抗上昇、分泌物による閉塞、交換時期、ネブライザ使用時の取り扱いを確認します。痰が多い患者や粘稠な患者では、人工鼻の閉塞に注意が必要です。
選択肢の確認
1.正しい。
人工鼻を呼吸回路に挿入すると、人工鼻内部の容積が加わります。そのため、患者側の器械的死腔が増加します。特に小児や低換気の患者ではCO₂再吸入に注意します。
2.誤り。
人工鼻は原則としてネブライザと併用しません。ネブライザの薬液粒子が人工鼻に付着すると、薬剤が患者へ届きにくくなり、さらに人工鼻の目詰まりや抵抗増加を起こすおそれがあります。ネブライザ使用時は、人工鼻を一時的に外すなどの対応が必要です。
3.誤り。
人工鼻は呼気中の熱と水分を回収して吸気へ戻す器具であり、加湿過剰になりやすいわけではありません。むしろ、条件によっては加湿不足となり、分泌物の粘稠化やチューブ閉塞に注意が必要です。
4.誤り。
人工鼻は電気的に加熱する器具ではないため、通常、気道粘膜の熱傷の原因にはなりません。熱傷リスクが問題になるのは、加温加湿器の温度管理異常などを考える場面です。
5.誤り。
痰の粘稠度が高い症例では、人工鼻の閉塞や加湿不足が問題になりやすいため、使用には注意が必要です。分泌物が多い場合や粘稠な場合は、加温加湿器の使用を検討します。
覚えるポイント
- 人工鼻は、呼気中の熱と水分を回収して吸気へ戻す器具である。
- 人工鼻を装着すると、死腔が増加する。
- 人工鼻はネブライザと原則併用しない。
- 人工鼻は加湿過剰よりも、加湿不足や閉塞に注意する。
- 痰が多い症例や粘稠な症例では、人工鼻の閉塞に注意する。
- 人工呼吸器管理では、加温加湿、死腔、気道抵抗、分泌物管理をセットで考える。
この問題のページ: 第39回 39AM65 / 前回の出題: 第37回 37AM66「人工鼻について正しいのはどれか。…」
出題実績: 第37回 37PM27 → 第39回 39PM26 で再出題
生体電気計測に用いられる電極について誤っているのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、生体電気計測用電極の基本的な役割と、皮膚との接触インピーダンスについて問われています。
心電図、脳波、筋電図などでは、生体内のイオン電流を装置側の電子電流として取り出します。そのため、電極と皮膚の接触状態が測定品質に大きく影響します。
解説
生体電気信号は、生体内では主にイオンの移動として生じます。一方、計測装置やリード線内では電子の移動として電流が流れます。
電極は、このイオン電流と電子電流の橋渡しをする重要な部品です。
皮膚との接触インピーダンスが高いと、雑音が増えたり、基線動揺が起こったり、電極外れに近い状態になったりします。そのため、電極装着では皮膚処理、電極ペースト、十分な接触面積が重要です。
接触面積を広くすると、電流が流れる面積が増えるため、一般に接触インピーダンスは低下します。したがって、「接触面積を広くすると接触インピーダンスが増加する」は誤りです。
ひっかけポイント
電極問題では、「接触面積」「電極ペースト」「分極」「雑音」をセットで考えます。接触面積が広いほど、接触インピーダンスは下がりやすくなります。
選択肢の確認
1.正答。記述としては誤り。
皮膚との接触面積を広くすると、一般に接触インピーダンスは増加ではなく低下します。接触が不十分な場合は雑音やアーチファクトの原因になります。
2.記述としては正しい。
電極ペーストは皮膚と電極の間の導電性を高め、接触インピーダンスを減少させます。
3.記述としては正しい。
生体内ではイオンの移動として電気現象が生じます。電極は、それを装置側の電子の流れとして取り出す役割をもちます。
4.記述としては正しい。
銀-塩化銀電極は分極しにくく、安定した電位を得やすいため、不分極電極として扱われます。心電図などの生体電気計測で広く用いられます。
5.記述としては正しい。
カーボン電極はX線透過性が高く、X線撮影や透視下で電極が画像の妨げになりにくい特徴があります。
覚えるポイント
- 接触面積が広いほど、接触インピーダンスは低下しやすいです。
- 電極ペーストは接触インピーダンスを下げます。
- 電極は、生体内のイオン電流を装置側の電子電流へ変換します。
- 銀-塩化銀電極は不分極電極として重要です。
- 接触インピーダンスが高いと、雑音やアーチファクトが増えます。
この問題のページ: 第39回 39PM26 / 前回の出題: 第37回 37PM27「生体電気計測に用いられる電極について誤っているのはどれか。…」
出題実績: 第38回 38AM45 → 第39回 39AM53 で再出題
誤っている組合せはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、センサの種類と検出原理の組合せが問われています。
問題文は「誤っている組合せはどれか。」です。
そのため、正答である1は、選択肢として選ぶべき答えですが、記述内容としては誤りです。
ホール素子は、圧力ではなく、主に磁界を検出する素子です。
解説
センサの問題では、次のように「何を検出するか」と「どの物理現象を利用するか」をセットで整理します。
ホール素子は、電流を流した半導体や導体に磁界を加えると、電流と磁界の両方に垂直な方向に電圧が生じるホール効果を利用します。
この電圧をホール電圧といい、磁束密度や磁界の検出に用いられます。
したがって、ホール素子を「圧力を起電力として検出するセンサ」とする組合せは誤りです。
圧力を電気信号に変換する代表例としては、圧電素子、半導体圧力センサ、ひずみゲージ式圧力センサなどがあります。
ひっかけポイント
「起電力として検出」という言葉だけでホール素子を選ばないようにします。ホール素子のキーワードは、磁界、ホール効果、ホール電圧です。
圧力の検出は、圧電効果や抵抗変化を利用するセンサと結びつけます。
選択肢の確認
1.正答。記述としては誤り。
ホール素子は、センサに加わった圧力を起電力として検出する素子ではありません。ホール素子はホール効果を利用し、磁界によって生じるホール電圧から磁気を検出します。
2.記述としては正しい。
ひずみゲージは、材料が変形したときに生じるひずみを、金属箔などの抵抗変化として検出します。圧力、荷重、トルクなどの測定にも応用されます。
3.記述としては正しい。
SQUIDは、超伝導量子干渉素子です。超伝導現象やジョセフソン接合を利用して、非常に微弱な磁気を検出できます。脳磁図や心磁図などの高感度磁気計測と関係します。
4.記述としては正しい。
白金温度センサは、白金の電気抵抗が温度によって変化する性質を利用します。安定性や再現性が高く、温度測定に用いられます。
5.記述としては正しい。
静電容量方式のタッチパネルでは、指などが近づいたり触れたりすることで生じる静電容量の変化を利用して、接触位置を検出します。
この問題では「誤っている組合せ」を選ぶため、記述として誤っている1が正答です。
覚えるポイント
- ホール素子は、ホール効果を利用して磁界を検出する。
- 圧力検出には、圧電素子、ひずみゲージ式圧力センサ、半導体圧力センサなどが関係する。
- ひずみゲージは、変形を抵抗変化として検出する。
- SQUIDは、超伝導現象を利用して微弱磁気を検出する。
- 白金温度センサは、温度による白金の抵抗変化を利用する。
- 静電容量方式のタッチパネルは、静電容量の変化で接触位置を検出する。
この問題のページ: 第39回 39AM53 / 前回の出題: 第38回 38AM45「誤っている組合せはどれか。…」
出題実績: 第38回 38PM66 → 第39回 39PM66 で再出題
SAS(睡眠時無呼吸症候群)について正しいのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、**SAS(睡眠時無呼吸症候群)**の検査、診断、病型、治療を理解しているかが問われています。
SASには主に、上気道の閉塞による閉塞型睡眠時無呼吸と、呼吸中枢の異常による中枢型睡眠時無呼吸があります。
国家試験では、閉塞型SAS、PSG検査、AHI、CPAP、口腔内装置、外科治療をセットで押さえます。
解説
SASでは、睡眠中に無呼吸や低呼吸が繰り返され、低酸素血症、睡眠分断、日中の眠気、集中力低下、高血圧、不整脈などにつながります。
診断で重要なのが、**PSG検査(終夜睡眠ポリグラフ検査)**です。PSGでは、脳波、眼球運動、筋電図、呼吸運動、気流、心電図、酸素飽和度などを総合的に記録します。
SASの重症度評価では、1時間あたりの無呼吸・低呼吸回数を表す AHI を用います。一般に、AHIが5以上で症状などを伴う場合にSASとして扱われます。3回以上ではありません。
閉塞型SASの原因は、呼吸中枢の障害ではなく、睡眠中の上気道閉塞です。肥満、下顎後退、扁桃肥大、舌根沈下などが関係します。
扁桃肥大が原因として明らかな場合には、気道閉塞を改善するために外科手術を考慮します。
臨床工学技士としての注意点
SASでは、CPAP装置の圧設定、マスクフィッティング、リーク、使用時間、加温加湿、アドヒアランス確認が重要です。患者が継続して使えるように支援することも大切です。
選択肢の確認
1.誤り。
PSG検査では酸素飽和度も測定します。睡眠中の低酸素の程度を評価するため、SpO₂の測定は重要です。
2.誤り。
SASは、一般にAHIが5以上で症状などを伴う場合に診断されます。1時間あたり3回以上という記述は不適切です。
3.誤り。
閉塞型SASの原因は呼吸中枢の障害ではなく、上気道の閉塞です。呼吸中枢の障害は中枢型SASで考えます。
4.誤り。
マウスピースなどの口腔内装置は、主に閉塞型SASで下顎を前方に保持し、上気道を広げる目的で用いられます。中枢型SASの治療として選ぶものではありません。
5.正しい。
扁桃肥大により上気道閉塞が起こっている場合、原因を取り除くために外科手術を考慮します。
覚えるポイント
- PSG検査では、睡眠状態、呼吸、SpO₂、心電図などを評価します。
- SASの評価にはAHIを用います。
- 閉塞型SASは、上気道閉塞が原因です。
- 中枢型SASは、呼吸中枢の障害が原因です。
- 閉塞型SASの治療には、CPAP、口腔内装置、外科手術などがあります。
- 扁桃肥大が原因の場合は、外科手術を考慮します。
この問題のページ: 第39回 39PM66 / 前回の出題: 第38回 38PM66「睡眠時無呼吸症候群(SAS)について正しいのはどれか。…」
出題実績: 第37回 37AM8 → 第39回 39PM5 で再出題
誤っているのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、炎症の基本と、炎症に関与する細胞・化学伝達物質を理解しているかが問われています。
炎症では、血管反応、白血球の遊走、化学伝達物質の作用が重要です。急性炎症と慢性炎症の特徴を分けて覚える必要があります。
解説
炎症は、生体が感染、外傷、化学的刺激などに反応して起こす防御反応です。
急性炎症では、血管拡張や血管透過性亢進により、発赤、熱感、腫脹、疼痛が生じます。慢性炎症では、マクロファージ、リンパ球、線維芽細胞などが関与し、肉芽腫形成を伴うことがあります。
マクロファージは、単球が組織内に移行して分化した細胞です。由来は血球系・単球系であり、線維芽細胞などのような間葉系細胞そのものではありません。
ひっかけポイント
マクロファージは組織内に存在するため、間質の細胞と混同しやすいですが、由来は単球系です。炎症細胞として整理して覚えます。
選択肢の確認
1.記述としては正しい。
肉芽腫は慢性炎症でみられる病変です。結核などで代表的に出題されます。
2.記述としては正しい。
炎症の4主徴は、発赤、熱感、腫脹、疼痛です。腫脹は血管透過性亢進による滲出などで生じます。
3.正答。記述としては誤り。
マクロファージは間葉系細胞ではなく、単球に由来する貪食細胞です。炎症局所で異物や病原体の処理、サイトカイン産生、抗原提示などに関与します。
4.記述としては正しい。
急性炎症では血管反応が早期に起こり、血管透過性が亢進します。これにより血漿成分や白血球が炎症局所へ移動しやすくなります。
5.記述としては正しい。
セロトニンは炎症に関与する化学伝達物質の一つです。血管透過性や血管反応に関与します。
覚えるポイント
- 急性炎症では、血管透過性亢進と白血球浸潤が重要です。
- 慢性炎症では、マクロファージ、リンパ球、肉芽腫形成を押さえます。
- マクロファージは単球由来であり、間葉系細胞ではありません。
- 炎症の4主徴は、発赤、熱感、腫脹、疼痛です。
この問題のページ: 第39回 39PM5 / 前回の出題: 第37回 37AM8「誤っているのはどれか。…」
出題実績: 第37回 37AM52 → 第39回 39PM8 で再出題
誤っているのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、心臓の基本解剖が問われています。
特に、心室壁の厚さ、冠動脈の分枝、肺動脈の走行、房室弁、腱索の位置を整理しておく必要があります。
解説
心臓は、右心系が肺循環、左心系が体循環を担当します。
左室は全身へ血液を送り出すため高い圧を発生させる必要があり、右室より壁が厚くなっています。一方、右室は肺循環へ血液を送るため、左室ほど高圧を必要としません。
僧帽弁は左房と左室の間にある房室弁で、二尖弁です。三尖弁は右房と右室の間にあります。
腱索は、房室弁の弁尖と乳頭筋をつなぐ線維性構造です。弁が心房側へ反転することを防ぎ、逆流を防止します。腱索は心室内に存在し、心房に認められるという記述は誤りです。
ひっかけポイント
腱索は「房室弁に付く」ため心房側にあるように感じやすいですが、実際には乳頭筋とともに心室内にあります。
選択肢の確認
1.記述としては正しい。
右室は肺循環へ血液を送るため、左室より低圧系です。そのため右室壁は左室壁より薄いです。
2.記述としては正しい。
左冠動脈は主に前下行枝と回旋枝に分かれます。前下行枝は心室中隔前部や左室前壁に関係します。
3.記述としては正しい。
右肺動脈は肺動脈幹から分岐した後、上行大動脈の背側を通って右肺へ向かいます。
4.記述としては正しい。
僧帽弁は左房と左室の間にある二尖弁です。
5.正答。記述としては誤り。
腱索は心房ではなく、心室内で房室弁と乳頭筋をつなぐ構造です。弁の逸脱や逆流を防ぐ役割があります。
覚えるポイント
- 左室壁は右室壁より厚いです。
- 左冠動脈は前下行枝と回旋枝に分かれます。
- 僧帽弁は二尖弁、三尖弁は右房室弁です。
- 腱索と乳頭筋は心室内にあり、房室弁の逆流防止に関与します。
この問題のページ: 第39回 39PM8 / 前回の出題: 第37回 37AM52「誤っているのはどれか。…」
出題実績: 第37回 37AM41 → 第39回 39AM42 で再出題
JIS T 0601-1 で規定されている図の漏れ電流測定用器具(MD)について正しいのはどれか。

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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、JIS T 0601-1で規定される漏れ電流測定用器具 MDの回路構成が問われています。
図では、左側が測定対象に接続される端子、右側が電圧測定器です。回路中のR₁ と C₁に注目すると、抵抗とコンデンサによる周波数特性をもつ回路であることが分かります。
図で見るポイント
R₁ は上側の線路に直列に入っており、C₁ は電圧測定器と並列に下側線路へ接続されています。出力を C₁ の両端から取り出すため、R₁ と C₁ は高周波成分を減衰させる高域遮断フィルタとして働きます。
解説
漏れ電流測定用器具 MDは、ME機器から流れる漏れ電流を、人体への影響を考慮した形で評価するための測定用ネットワークです。
図の回路では、次の構成が重要です。
- R₁:10 kΩ
- R₂:1 kΩ
- C₁:0.015 μF
- 電圧測定器の入力インピーダンス:1 MΩ以上
- 電圧測定器の入力容量:150 pF以下
R₁ と C₁ は、R₁ が直列、C₁ が測定端子側で並列に入る形になっています。これは、出力をコンデンサ C₁ の両端で見る低域通過フィルタです。
低域通過フィルタは、高い周波数成分を通しにくくするため、別の言い方では高域遮断フィルタといいます。
遮断周波数は、おおよそ次の関係で表されます。
- f = 1 / (2π × R₁ × C₁)
R₁ = 10 kΩ、C₁ = 0.015 μF を用いると、遮断周波数は約1 kHzになります。
このMDは、単に電流をそのまま測るだけでなく、人体への電撃作用を考慮して周波数特性をもたせている点が重要です。
ひっかけポイント
「高域遮断フィルタ」と「低域通過フィルタ」は表現が違いますが、意味は対応しています。高い周波数を遮断し、低い周波数を通しやすい回路です。
選択肢の確認
1.正しい。
R₁ は直列抵抗、C₁ は電圧測定器と並列に接続されたコンデンサです。出力を C₁ の両端で測るため、R₁ と C₁ は高周波成分を減衰させる高域遮断フィルタを構成します。
2.誤り。
R₂ の抵抗値は10 kΩではなく 1 kΩです。10 kΩはR₁の値です。R₁ と R₂ の数値を入れ替えないように注意します。
3.誤り。
電圧測定器の入力インピーダンスは100 kΩではなく 1 MΩ以上です。入力インピーダンスが十分に高いことで、MD回路に余分な電流を流しにくくし、測定値への影響を小さくします。
4.誤り。
電圧測定器の入力容量は150 μFではありません。規定される入力容量は150 pF以下です。μF と pF では大きさが大きく異なるため、単位のひっかけに注意します。
5.誤り。
漏れ電流値は、電圧測定器で測定した電圧をR₁ではなく R₂、すなわち 1 kΩで除して求めます。したがって、1 V と測定された場合は、1 V / 1 kΩ = 1 mA と評価します。
覚えるポイント
- MDは、漏れ電流を人体への影響を考慮して測定するための測定用器具である。
- 図のR₁ と C₁は、高周波成分を減衰させる高域遮断フィルタを構成する。
- R₁ = 10 kΩ、R₂ = 1 kΩ、C₁ = 0.015 μFを押さえる。
- 電圧測定器は、入力インピーダンス 1 MΩ以上、入力容量 150 pF以下が重要である。
- 漏れ電流値は、電圧測定値を1 kΩで除して求める。
- ME機器安全管理では、漏れ電流の種類だけでなく、測定に用いるMDの構成と周波数特性も確認する。
この問題のページ: 第39回 39AM42 / 前回の出題: 第37回 37AM41「JIS T 0601-1 で規定する漏れ電流測定用器具(MD…」
出題実績: 第38回 38PM27 → 第39回 39PM27 で再出題
生体磁気計測について誤っているのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、生体磁気計測とSQUID磁束計の基本が問われています。
生体磁気計測では、心臓や脳の電気活動に伴って生じる微弱な磁界を測定します。代表例は心磁図と脳磁図です。
解説
生体内に電流が流れると、その周囲に磁界が発生します。生体磁気計測では、この非常に弱い磁界を高感度の磁束計で検出します。
心磁図は、心臓の電気活動に伴う電流が作る磁界を測定する検査です。脳磁図は、脳神経活動に伴って生じる微弱な磁界を測定します。
生体磁気計測では、電極のように皮膚へ電気的に接触する必要はありません。脳磁図でも、センサを頭皮に密着させて電位を取り出すのではなく、頭部周囲の磁界を非接触で測定します。
SQUID磁束計は非常に微弱な磁界を測るために用いられ、超伝導現象とジョセフソン効果を利用します。超伝導状態を保つため、冷却が必要です。
ひっかけポイント
心電図や脳波は電極を皮膚に装着しますが、心磁図や脳磁図は磁界を測定します。電極のような密着接触が必須ではありません。
選択肢の確認
1.記述としては正しい。
心磁図は、心臓の電気活動に伴う電流によって生じる磁界を測定します。
2.正答。記述としては誤り。
脳磁図は頭部周囲の微弱な磁界を測定する検査であり、電極のようにセンサを頭皮に密着させる必要はありません。
3.記述としては正しい。
SQUID磁束計はジョセフソン効果を利用して、非常に微弱な磁束変化を高感度に測定します。
4.記述としては正しい。
生体組織の透磁率はほぼ真空に近く、大きな差が少ないため、心臓周辺の組織の透磁率はほぼ一様とみなせます。
5.記述としては正しい。
SQUID磁束計は超伝導状態を利用するため、冷却が必要です。高感度測定では温度管理が重要になります。
覚えるポイント
- 生体磁気計測は、生体電流が作る磁界を測定します。
- 心磁図は心臓、脳磁図は脳の電気活動に伴う磁界を測ります。
- 脳磁図では、電極のような頭皮への密着接触は必須ではありません。
- SQUID磁束計はジョセフソン効果を利用します。
- SQUIDは超伝導を利用するため、冷却が必要です。
この問題のページ: 第39回 39PM27 / 前回の出題: 第38回 38PM27「生体磁気計測について正しいのはどれか。…」
出題実績: 第37回 37AM65 → 第39回 39AM66 で再出題
PEEP(呼気終末陽圧)の影響について誤っているのはどれか。
解説と出題履歴を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、PEEPの生理学的影響が問われています。
PEEPは、呼気終末にも気道内圧を陽圧に保つ設定です。
主な効果は次のとおりです。
- 肺胞虚脱を防ぐ
- FRCを増加させる
- 平均気道内圧を上昇させる
- 酸素化を改善しやすい
- 胸腔内圧上昇により静脈還流を減らし、心拍出量を低下させることがある
問題文は「誤っているのはどれか。」です。
PEEPで心拍出量は増加するのではなく、一般に低下しやすいため、2が正答です。
解説
PEEPは positive end-expiratory pressure の略で、日本語では呼気終末陽圧といいます。
呼気の終わりにも気道内に陽圧を残すことで、肺胞が完全に虚脱するのを防ぎます。
その結果、肺内には次のような変化が起こります。
- 肺胞が開きやすくなる
- 無気肺が改善しやすい
- 機能的残気量 FRC が増える
- 平均気道内圧が上がる
- 酸素化が改善しやすい
一方で、PEEPを高くすると胸腔内圧が上昇します。
胸腔内圧が上昇すると、全身静脈から右心系へ血液が戻りにくくなります。これを静脈還流の低下といいます。
静脈還流が低下すると、右心室の前負荷が低下し、その結果として心拍出量が低下することがあります。
ひっかけポイント
PEEPは酸素化を改善するために使われますが、循環には負担となることがあります。「肺にはよい方向の効果があるが、心拍出量は増えるとは限らない」と整理します。
臨床工学技士としての注意点
PEEPを上げた後は、SpO₂やPaO₂だけでなく、血圧、心拍数、尿量、中心静脈圧、循環動態も確認します。過剰なPEEPは、過膨張、気胸、血圧低下、心拍出量低下の原因になります。
選択肢の確認
1.記述としては正しい。
PEEPにより胸腔内圧が上昇すると、頭蓋内からの静脈還流が妨げられ、頭蓋内圧が上昇することがあります。特に頭蓋内圧亢進がある患者では注意が必要です。
2.正答。記述としては誤り。
PEEPにより胸腔内圧が上昇すると、静脈還流が低下し、心拍出量は増加ではなく低下しやすくなります。したがって、この記述が誤りです。
3.記述としては正しい。
PEEPは呼気終末にも陽圧をかけるため、肺胞がつぶれるのを防ぎます。無気肺の予防や酸素化改善に関係します。
4.記述としては正しい。
PEEPを設定すると呼気終末の圧が上がるため、呼吸周期全体でみた平均気道内圧も上昇します。平均気道内圧の上昇は酸素化に影響します。
5.記述としては正しい。
PEEPにより呼気終末にも肺内にガスが残りやすくなり、FRC、すなわち機能的残気量が増加します。FRCの増加は肺胞虚脱の予防に関係します。
この問題では「誤っているもの」を選ぶため、記述として誤っている2が正答です。
覚えるポイント
- PEEPは、呼気終末にも気道内に陽圧を残す設定である。
- PEEPは、肺胞虚脱を防ぎ、FRCを増加させる。
- PEEPは、平均気道内圧を上昇させ、酸素化を改善しやすい。
- PEEPにより胸腔内圧が上がると、静脈還流が低下する。
- PEEPでは、心拍出量は増加ではなく低下しやすい。
- PEEP設定後は、酸素化だけでなく循環動態も確認する。
この問題のページ: 第39回 39AM66 / 前回の出題: 第37回 37AM65「呼気終末陽圧(PEEP)を上昇させた影響について正しいのはど…」
出題実績: 第37回 37PM51 → 第39回 39PM55 で再出題
図の回路で E の起電力[V]はどれか。 ただし、A は理想演算増幅器とする。

解説と出題履歴を見る
正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、理想演算増幅器の仮想短絡と、反転入力端子に接続された節点でのキルヒホッフの電流則を使います。
理想演算増幅器では、負帰還がかかっているとき、反転入力端子と非反転入力端子の電位はほぼ等しくなります。
この回路では、非反転入力端子が接地されているため、反転入力端子の節点電位は 0 V と考えます。
解説
図では、演算増幅器 A の非反転入力端子、つまり + 端子が接地されています。
また、出力から反転入力端子、つまり − 端子へ 2 kΩ の抵抗で負帰還がかかっています。
理想演算増幅器で負帰還があるため、
- V+ = V−
- V+ = 0 V
- よって V− = 0 V
となります。
この V− の節点を 仮想接地 と考えます。
次に、この節点に流れ込む電流を考えます。理想演算増幅器では入力電流は 0 とみなせるため、節点に流れ込む電流と流れ出る電流の和がつり合います。
1. 2 V 側から流れ込む電流
左側の 2 V 電源から、1 kΩ を通って節点 0 V に流れます。
- I1 = (2 − 0) / 1 kΩ
- I1 = 2 mA
2. E 側から流れ込む電流
下側の起電力 E から、1 kΩ を通って節点 0 V に流れます。
- I2 = (E − 0) / 1 kΩ
- I2 = E mA
ここでは、E[V]を 1 kΩ で割っているので、電流は E mA と表せます。
3. 出力側へ流れる電流
出力電圧は −6 V です。節点は 0 V なので、2 kΩ の抵抗には 0 V から −6 V 側へ電流が流れます。
- I3 = (0 − (−6)) / 2 kΩ
- I3 = 6 / 2 kΩ
- I3 = 3 mA
つまり、節点から出力側へ 3 mA が流れ出ます。
4. 電流のつり合い
節点に流れ込む電流は、
- 2 mA + E mA
節点から流れ出る電流は、
- 3 mA
したがって、
- 2 + E = 3
- E = 1
よって、E の起電力は 1 V です。
図で見るポイント
- 端子が接地され、出力から − 端子へ 2 kΩ の負帰還があります。したがって、− 端子の節点は 0 V とみなします。
その節点に、左の 2 V、下の E、右の −6 V がそれぞれ抵抗を介して接続されています。節点電流のつり合いを立てるのが最短ルートです。
ひっかけポイント
出力が −6 V なので、フィードバック抵抗には節点 0 V から出力側へ電流が流れます。電流の向きを逆にすると E の符号を間違えやすくなります。
選択肢の確認
1.正しい。
反転入力端子の節点を 0 V とすると、2 V 側から 2 mA、E 側から E mA が流れ込み、出力 −6 V 側へ 3 mA が流れ出ます。2 + E = 3 より、E = 1 V です。
2.誤り。
E = 2 V とすると、節点に流れ込む電流は 2 mA + 2 mA = 4 mA となり、出力側へ流れる 3 mA とつり合いません。
3.誤り。
E = 3 V とすると、節点に流れ込む電流が 5 mA となり、回路条件と合いません。
4.誤り。
E = 4 V では、E 側からの電流が大きすぎます。節点の電流収支を満たしません。
5.誤り。
E = 5 V では、節点に流れ込む電流は 7 mA となり、出力側へ流れる 3 mA と大きくずれます。
覚えるポイント
- 理想演算増幅器では、入力電流は 0 とみなします。
- 負帰還があるとき、V+ と V− はほぼ等しくなります。
- 端子が接地されていれば、− 端子は仮想接地として 0 V と考えます。
- 節点では、流れ込む電流と流れ出る電流が等しくなります。
- この問題では、2 mA + E mA = 3 mA となるため、E = 1 V です。
この問題のページ: 第39回 39PM55 / 前回の出題: 第37回 37PM51「図の回路について Vo[V]はどれか。 ただし、A は理想演…」
このリストの使い方
予想リストの正しい使い方は「この10個だけやる」ではなく、学習の優先順位付けです。
- まず上の予想問題をこのページで解く。正解しても、誤りの選択肢がなぜ誤りかまで言えるか確認する — 再出題は問い方を反転してくることが多いため、正解の暗記だけでは半分しか守れません
- 頻出テーマは臨床工学技士国家試験の分野別演習で周辺問題までまとめて解き、テーマごと固める
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時間が限られているほど、確実に出るところから固める価値は上がります。全体の学習設計は出題傾向分析も参考にしてください。
注意事項
本記事は収録データの統計的な傾向に基づく学習用の参考情報であり、実際の出題を保証するものではありません。出題基準の改定や制度改正があった場合、過去の傾向どおりにならない可能性があります。試験の日程・出願・実施要項は必ず公式発表を確認してください。収録データが更新され次第、本記事の予想も再計算して更新します。
よくある質問
第40回臨床工学技士国家試験の出題予想は当たりますか?
ピンポイントの的中を保証するものではありません。ただし実測では、臨床工学技士国家試験の最新収録回(第39回)の問題の20.0%が収録過去問と重なる再出題でした。この記事は「全回で出題が続くテーマ」と「再出題の実績がある問題」という、確率の高い側から並べた優先順位リストとして使ってください。
予想問題だけ勉強すれば受かりますか?
いいえ。このリストは学習の優先順位付けのためのもので、出題範囲の代わりにはなりません。予想問題と頻出テーマを最初の足場にして、分野別演習で周辺に広げていく使い方を推奨します。
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