第120回歯科医師国家試験 出題予想【2027年】過去1,800問のデータで選ぶ頻出テーマと予想問題
出題予想|公開: 2026年8月24日|コクシメイク編集部
歯科医師国家試験の直近の合格率は61.9%(第119回)。医療系国家試験の中でも屈指の狭き門ですが、収録5回分・1,800問を照合すると、最新回の43.3%は過去問と重なるテーマの再出題でした。難関のこの試験でも、得点の土台は「過去に出たところがまた出る」構造の上にあります。
この記事では第120回に向けて、数字が「出る」と示すテーマと問題を提示します。予想問題はこのページを離れずにそのまま解けます(無料・解説付き)。
予想の根拠と方法
この予想は、勘や経験則ではありません。コクシメイクが収録する歯科医師国家試験の過去問1,800問(5回分)を対象に、次の2つを機械的に洗い出した結果です。
- 出題が途切れていないテーマ — 収録している全ての回で出題され続けている分野。出題基準が大きく変わらない限り、次回も出る蓋然性が最も高いグループです
- 再出題の実績がある問題 — 問題文の語彙一致(Jaccard係数0.42以上)で、異なる回に類似問題が実在するペア。一度「焼き直された」問題は、また焼き直される——その観測事例そのものです
もちろん的中の保証はありません。ただ、収録25,161問の再出題率の実測が示すとおり、国家試験の出題は思われているよりずっと反復的です。「次に出るもの」を当てる最も堅実な方法は、「出続けているもの」を数えることだと考えています。
最新の第119回では、360問中156問(43.3%)が収録過去問と重なっていました。おおよそ3〜4問に1問は過去問の延長線上にある計算です。この層を確実に取ったうえで、残りを頻出テーマの周辺理解で拾いにいくのが、この試験の効率的な戦い方です。
テーマ側から見ると、下の頻出テーマ上位10件だけで計1501問。収録1,800問の83%が、このわずか10テーマに集中しています。
第120回に向けた頻出テーマ10選
収録5回すべてで出題が続いているテーマを、出題数の多い順に並べています。 バーの長さが出題数です。「実例」から実際の過去問をこのサイト上で解けます。
- 総合問題全5回中5回・計372問
- 歯科補綴学全5回中5回・計228問
- 小児歯科学全5回中5回・計128問
- 口腔解剖・組織・発生全5回中5回・計127問
- 口腔外科学全5回中5回・計125問
- 歯科矯正学全5回中5回・計121問
- 歯内療法学全5回中5回・計112問
- 歯周病学全5回中5回・計109問
- 歯科放射線学全5回中5回・計106問
- 医学・全身疾患全5回中5回・計73問
再出題の実績がある予想問題10問──この場で解ける
収録データの中で、実際に回をまたいで「もう一度出た」実績のある問題です。 3回目の登場は十分ありえます。そのままここで解答・答え合わせができます(解説付き・登録不要)。
出題実績: 第116回 116D002 → 第119回 119B074 で再出題
介入研究はどれか。2 つ選べ。
解説と出題履歴を見る
正解: a・e
正答
a、e
この問題のポイント
研究者が介入を割り付け、その効果を比較する 治験と クロスオーバー試験は介入研究です。
解説
介入研究では、研究者が対象者へ治療、薬剤、保健指導などの介入を意図的に行い、対照と比較して効果や安全性を評価します。新薬の治験は代表的な臨床試験です。クロスオーバー試験では同じ対象者が時期を分けて複数の介入を受け、自身が対照になる利点があります。
横断研究、コホート研究、アンケートによる実態把握は、研究者が曝露を割り付けない観察研究です。
選択肢の確認
a.新規局所麻酔薬の治験
正しい。
新規局所麻酔薬の治験は研究者が薬剤を投与して有効性・安全性を評価する介入研究です。
b.生活歯の漂白処置後に実施した患者アンケート調査
誤り。
漂白処置後の患者アンケートだけでは、記載内容上は介入を比較・割り付ける研究設計が示されず、観察的な調査です。
c.角化歯肉幅とプロービング深さの関連に関する横断研究
誤り。
特定時点で角化歯肉幅とプロービング深さの関連を調べる横断研究は観察研究です。
d.ブリッジとインプラント補綴治療の予後の前向きコホート研究
誤り。
前向きコホート研究は曝露・治療選択後の転帰を追跡する観察研究で、研究者が介入を割り付けるとは限りません。
e.オーバーデンチャーに使用する2 種類のアタッチメントのクロスオーバー試 験〈逐次比較対照試験〉
正しい。
2種類のアタッチメントを順番に適用して比較するクロスオーバー試験は介入研究です。
覚えるポイント
- 介入研究は研究者が介入を割り付けます。
- 治験とクロスオーバー試験は介入研究です。
- 横断研究・コホート研究は観察研究です。
この問題のページ: 第119回 119B074 / 前回の出題: 第116回 116D002「介入研究はどれか。1 つ選べ。…」
出題実績: 第116回 116C001 → 第119回 119A074 で再出題
器具の写真(別冊No. 25)を別に示す。 使用目的はどれか。1 つ選べ。

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正解: c
正答
c
この問題のポイント
写真の器具は、口腔内装置などの製作時に下顎前方移動量を測定・記録する目的で用います。
解説
閉塞性睡眠時無呼吸症に対する口腔内装置などでは、下顎をどの程度前方へ誘導するかを客観的に測定する必要があります。前方移動量と開口量を調整できるゲージを用いると、最大前方位に対する治療位を再現して咬合採得できます。
器具問題では、先端が歯列へどのように固定されるか、目盛りが何方向の移動を示すかを確認します。
画像の確認
実画像の器具は、歯列に適合するU字状の咬合部と前後方向の移動量を読む目盛を備えている。下顎を前方へ滑走させた距離を数値化する構造であり、下顎前方移動量の測定に用いる。
選択肢の確認
a.咬合圧の測定
誤り。
咬合圧は感圧フィルムや圧力センサなどで測定します。写真の器具の目的ではありません。
b.最大開口量の測定
誤り。
最大開口量は上下切歯間距離をスケールやノギスで測定します。設問器具の主目的は前方移動量です。
c.下顎前方移動量の測定
正しい。
下顎を前方へ誘導し、その移動量を目盛りで測定・再現するために用います。
d.矢状切歯路傾斜角の記録
誤り。
矢状切歯路傾斜角は顎運動記録装置や咬合器調節に関係し、単なる前方移動量測定器の目的ではありません。
e.フェイスボウトランスファー
誤り。
フェイスボウトランスファーは上顎模型の頭蓋に対する位置関係を咬合器へ移す操作です。
覚えるポイント
- 器具は下顎前方移動量の測定・再現に用います。
- 目盛りの方向と歯列への固定方法を確認します。
- 咬合圧測定、最大開口量測定、フェイスボウを区別します。
この問題のページ: 第119回 119A074 / 前回の出題: 第116回 116C001「ある器具の写真(別冊No. 1)を別に示す。 使用目的はどれ…」
出題実績: 第115回 115C057 → 第119回 119C086 で再出題
象牙質知覚過敏症の診断に有効なのはどれか。2 つ選べ。
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正解: a・b
正答
a、b
この問題のポイント
象牙質知覚過敏症では、露出象牙質へ機械的・温度刺激を加えて疼痛を再現する触診と温度診が有効です。
解説
象牙質知覚過敏症は、露出象牙質に対する擦過、冷気、冷水、浸透圧などの刺激で短く鋭い痛みを生じる状態です。診断では症状を再現するとともに、齲蝕、歯髄炎、亀裂、咬合性外傷など他疾患を除外します。
探針や綿球による軽い擦過、冷気・冷水による温度刺激を用います。刺激後も痛みが長く持続する場合は歯髄炎を疑います。
選択肢の確認
a.触 診
正しい。
露出象牙質を軽く擦過して一過性の鋭い疼痛が再現されるかを確認します。
b.温度診
正しい。
冷刺激などの温度診で、短時間の誘発痛が生じるかを評価します。
c.透照診
誤り。
透照診は歯の亀裂や隣接面病変の検出に有用ですが、知覚過敏の誘発診断そのものではありません。
d.レーザー蛍光強度測定
誤り。
レーザー蛍光強度測定は主に齲蝕検出に用います。
e.光干渉断層画像診断法〈OCT 法〉
誤り。
OCTは歯質内部構造や亀裂などの画像評価に用いられ、知覚過敏の基本的診断検査ではありません。
覚えるポイント
- 知覚過敏の痛みは刺激時に短く鋭く生じます。
- 触診・冷刺激で症状を再現します。
- 持続痛があれば歯髄炎などを鑑別します。
この問題のページ: 第119回 119C086 / 前回の出題: 第115回 115C057「象牙質知覚過敏症に有効なのはどれか。 2つ選べ。…」
出題実績: 第116回 116D010 → 第119回 119A069 で再出題
上下顎歯槽基底部の前後的位置関係を確認する方法を図に示す。 評価するのはどれか。1 つ選べ。

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正解: a
正答
a
この問題のポイント
上下顎歯槽基底部の前後的位置関係を咬合平面上で評価するのはWits分析です。
解説
Wits分析では、A点とB点から機能的咬合平面へ垂線を下ろし、その交点AOとBOの前後距離を測定します。頭蓋底基準線を用いるANB角とは異なる方法で、上下顎骨の前後的不調和を評価します。
咬合平面の設定に影響を受けるため、Wits値だけで診断せず、SNA、SNB、ANB、顔貌、咬合所見と併せて判断します。
画像の確認
実画像ではA点とB点から咬合平面へ垂線を下ろし、その交点AOとBOの前後距離を測定している。この作図は上下顎歯槽基底の前後的不調和を咬合平面上で表すWits分析そのものである。
選択肢の確認
a.Wits 分析の値
正しい。
A点・B点を咬合平面へ投影したAOとBOの距離を測る方法はWits分析です。
b.早期接触の有無
誤り。
早期接触は咬合診査や下顎位の誘導で確認し、A点・B点の咬合平面投影によって評価するものではありません。
c.歯槽基底弓長径の値
誤り。
歯槽基底弓長径は模型上で歯槽基底部の前後径を計測する項目で、セファロ上のAO・BOとは異なります。
d.ヘッドプレートコレクションの値
誤り。
ヘッドプレートコレクションは頭部エックス線規格写真の資料群・基準資料に関する概念で、図の直接的計測項目ではありません。
e.プロフィログラムの平均図形との相違
誤り。
プロフィログラムは側貌や骨格・歯の計測点を平均図形と重ねて比較する方法で、AO・BO距離の測定ではありません。
覚えるポイント
- Wits分析はA点・B点を咬合平面へ投影します。
- AOとBOの前後距離で上下顎関係を評価します。
- ANB角とは基準線が異なります。
この問題のページ: 第119回 119A069 / 前回の出題: 第116回 116D010「上下顎歯槽基底部の前後的位置関係を評価するのはどれか。1 つ…」
出題実績: 第117回 117A050 → 第119回 119C020 で再出題
BI〈Barthel Index〉で評価される日常生活動作はどれか。1 つ選べ。
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正解: b
正答
b
この問題のポイント
Barthel Indexは基本的日常生活動作を評価し、選択肢では着替えが含まれます。
解説
Barthel Indexでは、食事、移乗、整容、トイレ動作、入浴、歩行、階段、着替え、排便・排尿管理などを評価します。得点が高いほど基本的ADLの自立度が高いことを示します。
買い物、食事の準備、金銭管理、公共交通機関の利用などは、より複雑な手段的日常生活動作であるIADLに分類されます。
選択肢の確認
a.買い物
誤り。
買い物はIADLに含まれ、Barthel Indexの基本的ADL項目ではありません。
b.着替え
正しい。
着替えはBarthel Indexで評価する基本的日常生活動作です。
c.食事の準備
誤り。
食事の準備はIADLです。Barthel Indexの食事項目は、実際に食べる動作の自立度を評価します。
d.家計簿の記録
誤り。
家計簿の記録や金銭管理はIADLに相当します。
e.電車での移動
誤り。
電車など交通機関での移動はIADLに含まれます。
覚えるポイント
- Barthel Indexは基本的ADLを評価します。
- 買い物・調理・金銭管理・交通手段はIADLです。
- 得点が高いほど自立度が高い尺度です。
この問題のページ: 第119回 119C020 / 前回の出題: 第117回 117A050「日常生活動作を評価するのはどれか。1 つ選べ。…」
出題実績: 第117回 117B031 → 第119回 119C080 で再出題
セツキシマブの標的分子はどれか。1 つ選べ。
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正解: b
正答
b
この問題のポイント
セツキシマブは上皮成長因子受容体であるEGFRを標的とするモノクローナル抗体です。
解説
EGFRは細胞増殖や生存に関与する受容体型チロシンキナーゼです。セツキシマブはEGFRの細胞外領域へ結合してリガンド結合とシグナル伝達を阻害し、頭頸部扁平上皮癌や大腸癌などで用いられます。
副作用として皮膚障害、infusion reaction、低マグネシウム血症などに注意します。分子標的薬は薬剤名と標的分子を対応させます。
選択肢の確認
a.CD 20
誤り。
CD20を標的とする代表薬はリツキシマブです。
b.EGFR
正しい。
セツキシマブはEGFRに結合して増殖シグナルを阻害します。
c.HER 2
誤り。
HER2を標的とする代表薬はトラスツズマブです。
d.PD-1
誤り。
PD-1を標的とする代表薬にはニボルマブ、ペムブロリズマブなどがあります。
e.VEGF
誤り。
VEGFを標的とする代表薬はベバシズマブです。
覚えるポイント
- セツキシマブはEGFR阻害薬です。
- 頭頸部扁平上皮癌で用いられます。
- 分子標的薬は標的と代表的副作用をセットで覚えます。
この問題のページ: 第119回 119C080 / 前回の出題: 第117回 117B031「ニフェジピンの標的分子はどれか。1 つ選べ。…」
出題実績: 第116回 116A075 → 第119回 119D061 で再出題
51 歳の女性。上顎右側臼歯部のブラッシング時の出血を主訴として来院した。 10 か月前から自覚していたがそのままにしていたという。検査の結果、慢性歯周 炎と診断し、歯周基本治療後に歯周外科治療を行うこととした。再評価時の口腔内 写真(別冊No. 16A、B)とエックス線画像(別冊No. 16C)を別に示す。再評価時の 歯周組織検査の一部を表に示す。 頰 側* 4 4 6 7 4 6 4 4 4 歯 種 7 6 5 口蓋側* 5 4 ⑥ 7 4 ⑦ ⑤ 4 4 動揺度** 0 1 0 * :プロービング深さ(mm) 〇印:プロービング時の出血 ** :Miller の判定基準 7 6 に対する適切な治療法はどれか。2 つ選べ。

解説と出題履歴を見る
正解: c・e
正答
c、e
この問題のポイント
歯周基本治療後も深い歯周ポケットと骨内欠損が残る部位では、歯肉剝離搔爬術で明視下に感染源を除去し、適応があればエナメルマトリックスタンパク質を用いた歯周組織再生療法を行います。
解説
再評価では、プロービング深さ、BOP、動揺度、骨欠損形態、プラークコントロールを確認します。本症例の7・6には深いポケットが残り、歯周外科治療が計画されています。
歯肉剝離搔爬術では歯肉弁を剝離し、肉芽組織の除去と根面のデブライドメントを明視下で行います。垂直性骨欠損など再生療法の適応となる欠損形態であれば、エナメルマトリックスタンパク質を応用し、新生セメント質・歯根膜・歯槽骨を含む歯周組織再生を目指します。
治療選択のポイント
再生療法は、欠損形態、清掃状態、喫煙、全身状態、術後管理への協力度を総合して適応を決めます。
画像の確認
実画像A・Bでは上顎右側第一・第二大臼歯部に発赤と深い歯周ポケットが残り、Cでは同部に垂直性骨欠損を認める。直視下で病変を除去する歯肉剝離搔爬術を行い、骨内欠損にはエナメルマトリックスタンパク質を応用して再生を図る。
選択肢の確認
a.新付着術
誤り。
新付着術は限局した歯周ポケットに対する処置ですが、深い骨内欠損を明視下で処置し再生を図る本症例の中心的術式ではありません。
b.歯肉切除術
誤り。
歯肉切除術は骨縁上ポケットなどに適応がありますが、骨内欠損を伴う部位では骨面へのアクセスや再生療法に適しません。
c.歯肉剝離搔爬術
正しい。
歯肉弁を剝離して肉芽組織・根面を明視下に処置できる歯肉剝離搔爬術が適切です。
d.歯肉弁歯冠側移動術
誤り。
歯肉弁歯冠側移動術は主に歯肉退縮の根面被覆などに用い、深い歯周ポケットと骨内欠損の治療目的とは異なります。
e.エナメルマトリックスタンパク質の応用
正しい。
骨内欠損の条件が適切であれば、エナメルマトリックスタンパク質を応用して歯周組織再生を図ります。
覚えるポイント
- 再評価後に残る深いポケットではフラップ手術を検討します。
- 骨内欠損では再生療法の適応を評価します。
- 再生療法には良好なプラークコントロールが不可欠です。
この問題のページ: 第119回 119D061 / 前回の出題: 第116回 116A075「51 歳の女性。下顎右側小臼歯部の歯肉の出血と違和感を主訴と…」
出題実績: 第117回 117D067 → 第119回 119A056 で再出題
9 歳の男児。前歯の嚙み合わせが悪いことを主訴として来院した。初診時の顔面 写真(別冊No. 16A)、口腔内写真(別冊No. 16B)及びエックス線画像(別冊No. 16 C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。 適切な矯正装置はどれか。2 つ選べ。

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正解: d・e
正答
d、e
この問題のポイント
成長期の骨格性反対咬合では、上顎の前方成長を促す上顎前方牽引装置と、咬合干渉を除くスライディングプレートを用います。
解説
9歳は上顎骨の成長を利用しやすい時期です。上顎劣成長を伴う反対咬合では、上顎前方牽引装置により上顎骨へ前方力を加えます。深い反対咬合や早期接触がある場合、スライディングプレートで咬合を挙上し、上下前歯の干渉を除いて下顎が後方へ移動しやすい環境を作ります。
装置選択は、骨格性か歯性か、上顎劣成長か下顎過成長か、被蓋の深さを画像・セファロ分析で判断します。
画像の確認
実画像Aでは中顔面の陥凹感があり、Bでは前歯部反対咬合と上顎歯列の狭窄がみられる。セファロ分析でも上顎後退を伴う骨格性III級傾向が示されるため、成長期に上顎前方牽引装置で上顎成長を促し、スライディングプレートで顎位・咬合関係を誘導する。
選択肢の確認
a.咬合挙上板
誤り。
咬合挙上板は過蓋咬合などで用いますが、上顎劣成長に対する前方成長促進を直接行う装置ではありません。
b.チンキャップ
この症例の選択肢としては適切ではありません。
チンキャップは下顎の成長方向や位置へ作用させる装置です。設問では上顎前方牽引と咬合干渉除去が選択されています。
c.リップバンパー
誤り。
リップバンパーは口唇・頰圧を排除し、主に下顎歯列弓の拡大や大臼歯の固定に利用します。反対咬合の骨格改善装置ではありません。
d.上顎前方牽引装置
正しい。
上顎前方牽引装置は成長期の上顎劣成長を伴う骨格性反対咬合で、上顎骨の前方成長を促します。
e.スライディングプレート
正しい。
スライディングプレートは下顎歯列に装着して咬合を挙上し、前歯部の干渉を除いて下顎の後方誘導を助けます。
覚えるポイント
- 上顎劣成長には上顎前方牽引装置です。
- スライディングプレートは咬合干渉を除き、下顎の後方移動を助けます。
- 成長期の反対咬合では骨格性・歯性・機能性を区別します。
この問題のページ: 第119回 119A056 / 前回の出題: 第117回 117D067「5 歳の男児。前歯の歯並びが悪いことを主訴として来院した。口…」
出題実績: 第117回 117D015 → 第119回 119B088 で再出題
地域包括ケアシステムについて正しいのはどれか。2 つ選べ。
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正解: a・e
正答
a、e
この問題のポイント
地域包括ケアシステムは、多職種連携により、本人が 住み慣れた地域で生活を継続できるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供する仕組みです。
解説
高齢者が重度の要介護状態になっても、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい生活を続けられるよう支援することが目的です。医師、歯科医師、看護師、介護支援専門員、リハビリテーション職、介護職、行政、地域住民などが連携します。
サービスは日常生活圏域を基本に整備され、病院だけで完結しません。入院中心ではなく、自立支援と在宅生活の継続を重視します。
選択肢の確認
a.多職種が連携する。
正しい。
医療・介護・福祉・生活支援に関わる多職種が連携することが基本です。
b.介護は医療機関で完結する。
誤り。
介護は医療機関だけで完結せず、在宅、介護施設、地域の生活支援を含めて提供します。
c.自立支援より入院加療を優先する。
誤り。
本人の能力を生かす自立支援と地域生活の継続を重視し、入院加療を一律に優先しません。
d.二次医療圏単位でサービスを提供する。
誤り。
二次医療圏ではなく、より身近な日常生活圏域を基本としてサービス体制を整えます。
e.住み慣れた地域での生活継続を重視する。
正しい。
住み慣れた地域で尊厳ある生活を継続できることを重視します。
覚えるポイント
- 地域包括ケアは住まい・医療・介護・予防・生活支援の一体化です。
- 多職種・多機関連携が必要です。
- 基本単位は日常生活圏域です。
この問題のページ: 第119回 119B088 / 前回の出題: 第117回 117D015「地域包括ケアシステムの構築で推進されるのはどれか。1 つ選べ…」
出題実績: 第117回 117A049 → 第119回 119D022 で再出題
12 歳の女児。前歯の歯並びが悪いことを主訴として来院した。初診時の顔面写 真(別冊No. 2A)、口腔内写真(別冊No. 2B)、エックス線画像(別冊No. 2C)及び 歯科用コーンビームCT(別冊No. 2D)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示 す。 適切な治療方針はどれか。3 つ選べ。

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正解: b・d・e
正答
b、d、e
この問題のポイント
治療方針は、萌出障害の原因を除去し、埋伏永久犬歯を歯列内へ誘導したうえで正中離開を閉鎖する流れです。正答は正中離開の閉鎖、乳犬歯の抜去、永久犬歯の開窓牽引です。
解説
12歳は永久犬歯の萌出時期を考える年齢です。犬歯が正常に萌出しない場合は、乳犬歯の残存、永久犬歯の位置・方向、側切歯歯根との関係、歯列内の萌出余地を確認します。
本問の治療方針では、上顎右側乳犬歯を抜去して萌出障害となる要因を除き、上顎右側犬歯を開窓・牽引して歯列内へ誘導します。正中離開は原因歯の位置や歯列の配列を考慮しながら矯正的に閉鎖します。
治療選択のポイント
埋伏犬歯では、隣在歯根吸収を避けながら、萌出余地の確保、乳歯抜去、開窓牽引の適応を判断します。
画像の確認
実画像Bでは上顎正中離開と右側乳犬歯の残存があり、Cで右側永久犬歯が高位に埋伏している。Dでは埋伏犬歯が側切歯付近の口蓋側を横切る位置関係を立体的に示す。乳犬歯を抜去し、永久犬歯を開窓牽引しながら正中離開を閉鎖する方針が適する。
選択肢の確認
a.上顎臼歯の圧下
誤り。
上顎臼歯の圧下は垂直的問題や開咬の改善に用いる処置であり、本問の萌出障害に対する中心的治療ではありません。
b.正中離開の閉鎖
正しい。
正中離開は歯列配列と原因歯への対応を行いながら矯正的に閉鎖します。
c.上顎右側側切歯の抜去
誤り。
上顎右側側切歯は永久犬歯誘導時に保全すべき隣在歯であり、抜去を第一選択とはしません。
d.上顎右側乳犬歯の抜去
正しい。
残存する上顎右側乳犬歯を抜去し、永久犬歯の萌出・牽引経路を確保します。
e.上顎右側犬歯の開窓牽引
正しい。
埋伏した上顎右側犬歯は位置と周囲組織を評価し、開窓牽引によって歯列内へ誘導します。
覚えるポイント
- 埋伏犬歯では乳犬歯残存、萌出余地、隣在歯根との関係を確認します。
- 乳犬歯抜去と開窓牽引を組み合わせることがあります。
- 正中離開は原因への対応後に矯正的閉鎖を図ります。
この問題のページ: 第119回 119D022 / 前回の出題: 第117回 117A049「11 歳の女児。前歯の歯並びが悪いことを主訴として来院した。…」
このリストの使い方
予想リストの正しい使い方は「この10個だけやる」ではなく、学習の優先順位付けです。
- まず上の予想問題をこのページで解く。正解しても、誤りの選択肢がなぜ誤りかまで言えるか確認する — 再出題は問い方を反転してくることが多いため、正解の暗記だけでは半分しか守れません
- 頻出テーマは歯科医師国家試験の分野別演習で周辺問題までまとめて解き、テーマごと固める
- 学習アプリで解けば正誤記録が残り、間違えた問題だけの解き直しがワンタップでできます(登録不要・無料)
時間が限られているほど、確実に出るところから固める価値は上がります。全体の学習設計は出題傾向分析も参考にしてください。
注意事項
本記事は収録データの統計的な傾向に基づく学習用の参考情報であり、実際の出題を保証するものではありません。出題基準の改定や制度改正があった場合、過去の傾向どおりにならない可能性があります。試験の日程・出願・実施要項は必ず公式発表を確認してください。収録データが更新され次第、本記事の予想も再計算して更新します。
よくある質問
第120回歯科医師国家試験の出題予想は当たりますか?
ピンポイントの的中を保証するものではありません。ただし実測では、歯科医師国家試験の最新収録回(第119回)の問題の43.3%が収録過去問と重なる再出題でした。この記事は「全回で出題が続くテーマ」と「再出題の実績がある問題」という、確率の高い側から並べた優先順位リストとして使ってください。
予想問題だけ勉強すれば受かりますか?
いいえ。このリストは学習の優先順位付けのためのもので、出題範囲の代わりにはなりません。予想問題と頻出テーマを最初の足場にして、分野別演習で周辺に広げていく使い方を推奨します。
この予想はいつ更新されますか?
収録データに新しい回が追加され次第、同じ照合方法で再計算して更新します。更新日は記事冒頭に表示しています。